製造業向けCADでBIMデータを作成してみる

2019年12月 9日

製造業

BIM(Building Information Modeling)という言葉が普及して久しく、さまざまな媒体でBIMの事例や動向を目にする機会が増えてきました。

昨今では建設業界内だけに留まらず、製造業においても広がりを見せています。建材・設備メーカーでは、設計データをオリジナルのBIMパーツに再利用し、スペックインの受注を目指す企業が増えています。

互換性を利用すれば、製造業向けCADでもBIMモデルを作れる

製造業向け汎用3Dソフト・Autodesk Inventorでモデリングされた製品モデルに、メタデータやMEP接続ポイントを追加し、BIMソフトであるRevit用のファミリ(注1)に変換・登録することができます。

InventorのモデルデータをRevit用ファミリへ変換するまでの簡単な流れをご説明します。

  • (注1)ファミリとはRevitで扱われる部材データのことを指す。

Inventorによる簡略モデルデータの作成

設計・施工・維持管理などの各フェーズでBIMモデルへ求められる情報の詳細度(LOD)は変わってきます。求められるLODに応じて、BIM用のファミリデータ(.rfa)に不必要な要素を省き、モデルを簡略化する必要があります。

Inventorの「シュリンクラップ」や「簡略化」の機能を用いてデータの簡略化を行います。

LOD

モデルデータの変換

「ビルディングコンポーネントをエクスポート」から建築系BIM対応データ(.rfaなど)として出力します。ほかにも集計に使えるよう、さまざまな属性データをモデルへ入力することも可能です。

なお、具体的な操作方法は次の通りです。

  1. リボンで、[環境]タブ→[開始]パネル→[BIM コンテンツ]の順にクリックします。
  2. リボンの[RFA]パネルで、[プロパティを作成]をクリックし、エクスポートされたファイルの使用に関連するInventorのプロパティを含めます。
  3. リボンの[RFA]パネルで、[ビルディング コンポーネントをエクスポート]をクリックします。
  4. [ファイルの種類]から、次のいずれかの値を選択して指定します。
    Revitファミリ ファイル(*.rfa) - 既定
    IFC(*.ifc)
    [オプション]をクリックし、[IFC 2x3]または[IFC 4x3]から選択します。
    Autodesk Exchange ファイル(*.adsk)
  5. (オプション)RFAファイルの場合、出力先のRevitバージョン(2023以降)を指定できます。[名前を付けて保存]ダイアログで[オプション]をクリックし、[保存オプション]で、RFAファイルのRevitバージョンを選択します。
  6. 設定が完了したら、[保存]をクリックします。

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