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共伸プラスチック株式会社

樹脂部品の見積りを迅速・正確に作成でき、金型製作指示の精度も向上
営業力強化と客先との信頼関係づくりに大きな成果

自動車用内装部品等を製作している共伸プラスチック株式会社は、客先からハイエンド3次元CADの設計データを受け取り見積りを作成し、金型業者へ製作指示をする一連の業務を支援するツールとして、3D Tascal Xを活用している。断面切り、肉厚測定、高精度な体積計算などの機能を駆使して正確な見積りをスピーディに作成。利益を確保しつつ、受注を獲得しやすい体制を確立することに成功した。

共伸プラスチック株式会社について

事業概要 自動車用内装部品、および農機・建機・産機のプラスチック部品メーカー。射出成形とRIM成形の両方に対応。工場は本社・飯能、埼玉県日高、福島、宮城の4カ所。電導射出成形機を意欲的に導入するなど、地球環境への配慮も手厚い。
サイト http://www.kyoshin-plastic.co.jp/

樹脂成形の技術力とノウハウの深さに定評

埼玉県飯能市に本社を置くプラスチック部品メーカーの共伸プラスチック株式会社。自動車内装のインパネ周辺部品を中心に射出成形、バイブレーション溶着、塗装、組立検査に至る一貫生産体制を確立している。また、大型・複雑形状に適した「RIM成形」についても福島県に専用工場を設けて独自技術を蓄積しており、農業機械・建設機械・産業機械の部品を製造している。

「多品種小量から大量生産までフレキシブルに対応できることに加えて、『共伸プラスチックでないとできないもの』を作ることにこだわっています。」と飯能工場 取締役工場長 兼 営業技術部部長の山本雅人氏は紹介する。例えば、溶解樹脂の流れの合わせ目に発生するウェルドラインを、生産設備の追加投資を行わずになくす工夫を施して、自動車外装に取り付ける部品の滑らかな曲面を作り上げることに成功するなど技術力とノウハウの深さは業界から高く評価されている。

飯能工場取締役工場長兼営業技術部部長 山本雅人氏

飯能工場 取締役工場長 兼
営業技術部部長
山本雅人氏

CATIA V5の数分の1の低コストでCATIAデータを自在に扱う環境を実現

自動車業界は早くから3次元設計が進んできた。共伸プラスチックも1990年代からCATIA V4を導入して客先からの3次元データ提供に対応していた。しかし次に登場したCATIA V5はCATIA V4とはアーキテクチャが根本的に異なっていたり、導入や維持管理の費用、使用できる人が限られるなどの課題があった。

「当社はもともとCATIAのフル機能が必要なわけではありません。セールスエンジニアが使いやすくその業務を1製品で一貫して支援できれば、むしろ新しい仕事の流れを作れて有利だと考えたのです。」と山本氏は言う。共伸プラスチック株式会社では、営業技術部のセールスエンジニアが客先打ち合わせ、見積り作成、量産用金型製作指示までを一貫して担当する。営業/営業技術/生産技術と組織が分かれることなく、同じ担当者が顧客との接点をワンストップで担うため、顧客ニーズを的確に反映した量産立ち上げをスピーディに行えるのである。

同社の強みともなっているこの「セールスエンジニアのワンストップの動き」を、トータル支援できるのが3D Tascal Xであった。「営業プロセスで不可欠な作業としては、断面切り、肉厚測定、高精度な体積計算の三つが挙げられます。3D Tascal Xは、これらが非常に簡単にできて、セールスエンジニアが『使いやすい』と感じるツールでした。」と山本氏。

さらに営業部営業技術二課の塩田哲也氏は、「通常のビューア製品では『抜き方向基準での断面が切れない、断面上で寸法が測りにくい、任意で座標軸の設定ができない』ので完全に力不足。3D Tascal Xは3次元データを見るだけでなく新しい情報を付加することもできる『3次元ハンドリングツール』だからこそ当社の営業プロセスでやりたいことがすべてでき、CATIAなしでも不便や我慢を生じさせることがありません。」と語る。しかも、導入にかかるコストは、CATIA V5の「数分の1」の安さである。

営業部営業技術二課 塩田哲也氏

営業部営業技術二課
塩田哲也氏

正確・迅速な見積り作成は競争力強化につながる

2006年、共伸プラスチック株式会社は3D Tascal Xを3ライセンス導入した。「客先から提供される設計データを使って体積、重量を高精度で計算できるため正確な見積りを速く出せます。これが営業の力となるのです。」と山本氏。スピーディかつ正確な見積りは利益を確保しつつ、競合他社との競争に打ち勝って受注を獲得するうえでの強い味方だ。また精度の高い見積りを出せば、仕事完了時に客先から信頼感を獲得でき長期的な関係を築いていくうえでも役に立つ。

見積りをするにあたってセールスエンジニアは3D Tascal Xを使って製品(ワーク)の重量、寸法(縦・横・深さ)、製品抜き方向を把握し最適な設備の設定を行う。この際、寸法は製品抜き方向での把握が必要となるため、3D Tascal Xのローカル座標機能は不可欠だ。「3D Tascal Xで投影面積を測定して、付帯設備に何を使うかを慎重に判断する場合もあります。複雑な形状のときに、投影面積は便利な機能です。」と塩田氏。

任意の箇所で断面を切る機能はアンダーカット処理に不可欠だ。金型を開いたときに製品(ワーク)を取り出すことができないのがアンダーカットだが、3次元画像では把握しにくい。ところが抜き方向で断面を切るとアンダーカットがすぐにわかる。

「お客様から設計データをもらってから、生産にあたっての懸念事項をすべてつぶしたうえで見積りを作成する。この作業全体で3D Tascal Xは実に使いやすい。」と山本氏。見積り作成にあたっては客先への提案も積極的に行う。「3D Tascal Xのローカル座標と距離計測の機能を組み合わせれば、抜き方向の肉厚を測れるのも便利です。肉厚の差が大きいところはヒケ(収縮によるへこみ)が発生しやすいので、きちんとチェックして何らかの対策を講じておく必要があります。」と塩田氏。現在では設計データを受け取ってから短時間で問題点を把握できるため、材料変更や設計変更などの提案を図に示しながら具体的に行えるのである。

図面作成1

図面作成2

金型業者へ情報伝達する2次元図作成も簡単スピーディ

金型業者とのコミュニケーションにも3D Tascal Xは重要な役割を果たしている。まずCATIAを持っていない金型業者へは提供するデータをIGESやDXF形式などに変換するが、3D Tascal XはCATIAデータからの変換が高精度で行える。「客先から設計変更の指示があれば、3D Tascal Xで色分け表示して変更箇所を確認します。また、建設機械などの部品データはIGESで提供されることが多いのですが。」と塩田氏は言う。

さらに金型業者へ作業指示するために作成するのが2次元図である。3次元画像の任意の部分をマウスのドラッグ&ドロップ操作でコピーし、Excelに貼り付け、寸法や製作上の注意事項などを書き込む。断面図を添えることも多い。

「お客様との打ち合わせ時に、『ここが設計のポイントなので十分に注意してほしい』という説明があれば、2次元図でその部分を大きな赤丸で囲んで注意書きすることで確実な情報伝達ができます。3次元と2次元を目的に応じて柔軟に組み合わせることで金型業者への情報伝達を少ない工数で的確に行えるようになりました。」と山本氏は語る。

3次元/2次元データの柔軟なハンドリングを実現

利用を重ねるにつれて3D Tascal Xの位置づけは少し変わってきた。導入目的は高価なハイエンド3次元CADを導入するよりも低いコストで必要な業務をカバーすることだ。その後、使いこなすにつれて3次元と2次元の世界を柔軟に行き来しながらデータ・ハンドリングの自由度を高める効果がクローズアップされてきた。

客先でCATIAの大容量データを受け取るときも、3D Tascal Xへ取り込むだけで、モバイルPCで持ち帰れるようになる。「お客様にIGES変換の手間をかけさせることなく気持ちよくCATIAの生データを渡していただけます。CATIAを所有することなくCATIAデータを自在に扱うことができるのです。」と山本氏は言う。3D Tascal Xを使えば情報共有も容易になる。3次元画像をExcelに貼り付けて、指示事項を書き込みメール添付することで従来より正確な見積りをすばやく金型業者からもらえるようになった。igsデータを受け取った金型業者が3次元CADでデータ修正を行って金型製作期間を短縮した例もある。

「容量が非常に大きく、取り扱う環境づくりに苦労するハイエンド3次元CADのデータを、ものづくりの全工程でどのようにうまく取り扱っていくかは、自動車業界に限定することなく製造業に共通する課題といえます。」と山本氏は指摘する。

この問題の解決に新たな道を開き「共伸プラスチック株式会社でなければできないものづくり」の追求をがっちりと下支えするのが3D Tascal Xなのである。

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