本書はISO 19650に関して初めてのユーザーを対象に、プロジェクトへの導入方法をガイドすることを目的としたものです。ISO 19650規格ファミリーがビルディングインフォメーションモデリング(BIM)と共通データ環境(CDE)にどのように適用されるか、そしてこれらの規格を会社組織に導入する際にオートデスクツールがどう役立つかについて説明しています。
Autodesk DocsとBIM 360 Docsの違い
2021年 8月31日
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BIM 360 DocsとAutodesk Docsの機能的にできることはほぼ同じですが、利用方法に違いがあります。
オートデスクの建設クラウド「Autodesk Docs」とは
ライセンスに大きな違いが
BIM 360 Docsは招待を待つのみ
BIM 360 Docsはあくまでも自社で持っている複数本のBIM 360 Docsライセンスを相手に渡して(招待して)利用するというのが一般的な使い方です。あくまでも主催者で用意したライセンスを渡し、参加する(招待を受ける)側はそれを受け取って利用していました。受ける側は費用がかからなかったわけです。
自身のライセンスが必要なAutodesk Docs
それに対してAutodesk Docsはおのおの(個々)が必ず、Autodesk Docsのライセンスを所有していることが基本です。もちろん今までのように招待する側のライセンスを貸し与えることも可能です。
Autodesk Docsは、主催者(管理者)から招待をされたときに、自分の持っているライセンス(サブスクリプション)を持って(使って)プロジェクトに参加します。そのためには、招待される側はAEC Collectionに含まれるDocsか単体販売でのDocsを自ら持参してプロジェクトに参加する必要があります。
BYOSという考え方
これを「BYOS(Bring Your Own Subscription)」とよび、簡単にいうと「自分自身のライセンスを持ってきましょう」といったような意味になります。
BYOS(Bring Your Own Subscription)
自社にしろ協力会社にしろ、ご自身のオートデスクアカウントの「すべての製品とサービス」の一覧に「Docs」が表示されていれば、プロジェクトに参加が可能ということになります。
BIM Collaborate ProのModel Collaboration機能でもBYOSの考え方は必要で、BIM 360 Designの頃から変わりありません。RevitあるいはCivil 3Dの生データをACC上に置いて同時編集するのであれば、BIM Collaborate Proのライセンスが人数分必要になってきます。
Autodesk Construction Cloudでは、参加するユーザーが必ずライセンスを持っていることが前提ですので、分かりやすいといえば分かりやすい考え方です。
ライセンス管理が重要に
ライセンス管理はあくまでもオートデスクアカウントで行います。BIM 360時代から「管理が複雑でクラウド利用しようと思っても、社内の誰が管理者になっているのかが分からない」という声をよく聞きました。
面倒でもExcelなどで次の情報をまとめるのも一つの手です。
- 契約の管理
- ユーザーの管理
- 製品の管理
- ACC / BIM 360サイトの管理
- プロジェクトの管理
Autodesk Construction Cloudを利用するにはライセンスの数が多ければ多いほど、誰が何を管理しているのか、オートデスクアカウントでは管理しきれませんので、ご自身で整理しておくことを強くお薦めします。こういった管理機能はオートデスクアカウントでも管理できるよう早く改善されることを望みます。
なお、Autodesk Construction CloudやAutodesk Docsに関する操作や管理方法のご不明点はオートデスクアカウントより、オートデスクとチャットすることをお勧めします。
Autodesk Virtual Agent:AVAを利用してスムーズに問い合わせ対応を行う方法
次回はAutodesk Docsを始めるにあたって必要な「アクティベーション」についてご説明します。
- * 本ページの内容は2021年7月7日時点のもの。
ISO 19650 に関して初めての ユーザーを対象に、プロジェクトへの導入方法のガイドをご用意しています
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