Autodesk InventorとFusion 360 機能比較

2023年 4月24日

製造業

Autodesk社の3D CAD、Inventor ProfessionalとFusion 360ではどちらがよりご自身や自社の設計に適しているか検討したことはありますか? 両CADともに機械設計ができる3D CADですが、実際には異なる特徴があり、使用可能な機能の中にも差が付く部分が多くあります。

それぞれの特徴

Inventor ProfessionalとFusion 360は、同じ目的の製品ではなくそれぞれに特徴があります。

Inventor機械設計に最適化されたシステムで、大規模アセンブリやAutoCADデータの取り扱いなど製造業の設計部署が設計開発を効率的に進められる
Fusion 360クラウドをベースとしたCAD、CAM、CAE、コラボレーションなど、\会社や部署をまたがって使用できるという特徴を持ったシステム

Inventor Professional

プロ仕様の3D機械設計や図面作成、製品シミュレーションといった多彩な用途に対応する統合ツールを兼ね備え、Auto CADなどのAutodeskツールと連携しやすいミッドレンジ3次元CADです。

  • フィーチャーベースでパラメトリックなモデリングを行うソリッドモデラー
  • ダイレクトモデリング、フリーフォームモデリング、ルールベースモデリングまで、パワフルな設計機能搭載
  • シートメタル、フレーム設計、チューブ&パイプ、ケーブル&ハーネス、プレゼンテーション、レンダリング、シミュレーション、機械設計など、多彩な用途に対応する統合ツール
  • ネイティブDWGファイルでAutoCADと連携

ローカル環境での使用

Autodesk Inventor 製品情報

Fusion 360

Fusion 360は3Dモデリング機能に加えてCAM、解析、レンダリング、2次元図面作成などの機能を単一のソフトウェアプラットフォームに統合したクラウドベースの製品です。

  • 製品開発向けの包括的なモデリング機能を搭載したツールセット
  • CADとCAMが完全に統合されたプラットフォーム
  • PCへインストールし、インターネットへアクセスして利用
  • グループプロジェクトを使用し、クラウド上のデータにアクセス、自分とメンバーの共同作業をコントロール

設計データは常にクラウド上で保存、管理

Fusion 360 製品情報

それぞれの製品でしかできないこと

Inventor優位の機能

Inventor Professionalでは、Fusion 360にはない次の機能を使用できます。

  • 金型設計・フレーム設計

  • 配管・配線設計

  • バリエーション設計

  • 履歴・部品の再利用(ライブラリ化)

  • 図面アイテムのライブラリ化

  • 3D PMIの作成

Fusion 360優位の機能

Fusion 360では、Inventor Professionalにはない、回路図設計、PCBレイアウト、電気ライブラリを含む包括的な電子設計ツールやCAM機能を使用でき、幅広く製品開発を支えることができます。また、プラットフォーム上での自分とメンバーとの共同作業やコミュニケーション機能に強みがあります。

  • 電子設計

  • CAM

細かい機能・使い勝手は……

各CADの特徴を知っていても実際の設計に必要な機能の有無や充実度は使用してみないと分かりづらいことがあります。

Fusion360は、場所や製品開発の分野を超えて、つながりながら新しいものを作っていくためのクラウドをベースとした新しい考え方に基づいて開発されているためコラボレーション機能が充実していますが、一方で、現在機械系3D CADを使用しているユーザー目線で見ると、JIS対応や寸法許容差等の詳細機能や、板金コマンドの充実度など、従来の機械設計CAD機能はInventor Professionalに優位性があります。

各機能の詳しい機能を知りたい方は、ぜひオンラインデモ(無料)へのご参加ください。機能比較を行った詳細資料もぜひご確認ください。

連載:Autodesk InventorとFusion 360の違い