BIMモデル合意

BIMモデル合意とは、施工BIMにおいて各種専門工事会社が作成したBIMモデルを元請けが統合し、これを見ながら干渉確認や施工性検討などを行い課題を解決する方法のことです。

一般社団法人 日本建設業連合会 BIM専門部会は、2014年11月発行した「施工BIMのスタイル」(施工段階における元請けと専門工事会社の連携手引き2014)の中で最初に述べています。手引きの中で、鉄骨ファブとゼネコン間の「BIMモデル合意」という施工BIMの新たな運用方法を提案しているところがポイントです。

従来作成していた打ち合わせ用2次元図面の削減や無理のない納まりにつながるなど、施工BIMのメリットを享受できます。

BIMモデル合意のイメージ

BIMモデル合意のイメージは、図のように作業所に社内外関係者が集まり、重ね合わせたBIMモデルをプロジェクターで表示しながらその場で課題解決する、もしくはビューアー上で記録する打ち合わせを定期的に開催するイメージです。

【関連用語】施工BIM

BIMモデル合意の流れ

BIMモデル合意の一般的な手順(承認には2次元図面を用るが、合意形成までをBIMモデルで行う)

BIMモデル合意では、施工図・製作図作成の前にBIMモデルの作成に着手します。BIMモデルの作成期間は増加しますが、合意された内容を反映するので施工図・製作図作成の手戻りがなく、図面作成期間を短縮できます。

さらにゼネコンにおいては、設計・施工一括方式でのプロジェクトの際、従来、鉄骨ファブが作成していた鉄骨BIMモデルをゼネコンが作成し、鉄骨とスリーブなどの設備との取り合いの調整期間を短縮し、かつ鉄骨ファブの業者選定を待たずに鉄骨製作図の作成に着手するような試みが始まっています。これにより、鉄骨製作図の作成時期の前倒しが可能となるだけでなく、責任・コスト・リスクが鉄骨ファブからゼネコン側に移行するという新たな建築生産プロセスが浸透しています。

今後、ほかの工種にも広まって行く可能性があります。

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