建築確認におけるBIM図面審査ガイドライン

「建築確認におけるBIM図面審査ガイドライン(令和8年3月)」とは、BIMデータから書き出された2D図面(PDF)を対象として確認申請・審査を行うためのガイドラインです。本ページでは、初めてBIM図面審査を行う設計者・申請担当者向けに、BIM図面審査の考え方と実務上のポイントを整理しています。

BIM図面審査とは?

BIM図面審査とは、BIMデータから書き出された2D図面を対象として行う建築確認申請・審査で、2026年4月から開始されました。図面の整合性向上により審査が効率化・短期化するほか、従来と比較して柔軟な働き方ができることがメリットです。

申請者は図書を印刷したり、審査機関へ足を運んだりする必要がなくなり、物理的および時間的な負担が軽減されます。また、審査者はオンライン上で審査を行うことができるため、リモートワークや並行作業が可能になります。

なお、BIMデータ(IFC)と2D図面(PDF)を対象として確認申請を行う「BIMデータ審査」も2029年春から開始される予定です。

出典:BIM図面審査制度説明会(令和7年7月)
(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001900139.pdf)

BIM図面審査で利用可能なBIMソフト

BIM図面審査に利用するデータ作成には、次の要件を満たしたBIMソフトを利用します。

「入出力基準」を満たした
入出力が可能

図面の整合性を確保するため、BIMデータの作成方法に関する基準が設けられています。
BIM図面審査における入出力基準(令和8年3月)

なお、BIMデータのテンプレートは基準を満たすことができるものであれば任意のもので構いませんが、BIM GATE(建築設計三会)およびBIMライブラリ技術研究組合にて、参考テンプレートが提供されています。
意匠参考テンプレート(Archicad、Revit)の配布について -建築設計三会(BIM GATE)
BIM図面審査サンプルモデル(BIMライブラリ技術研究組合)

2D図面(PDF)を書き出せる審査の対象となるPDFデータ(ベクター形式)をBIMデータから書き出す必要があります。
IFCデータを書き出せる

IFCデータは審査の対象外ですが、参考資料として3D形状の把握に利用されます。IFCデータのバージョンは、IFC2×3(設備分野はIFC2×3 設備IFC データ利用標準 Ver.1.3)です。
BIM IFCとは

対応BIMソフトについては、次のページをご確認ください。

提出するデータの注意点

整合性を確保するため、原則としてPDFデータとIFCデータは、同じBIMデータから同時に書き出す必要があります。修正時は元のBIMデータを修正したうえで、PDFおよびIFCデータを書き出して再提出します。

出典:BIM図面審査制度説明会(令和7年7月)
(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/content/001900139.pdf)

BIM図面審査における入出力基準適合誓約書

整合性確認の省略

入出力基準に従いBIMデータを作成した場合、PDFデータの整合性確認が省略可能です。

申請者は「BIM図面審査における入出力基準適合誓約書」において、どの図書を入出力基準に従って作成したかを自己申告します。誓約書の申告に基づき、審査者は整合性確認を省略することができます。

審査対象の図書

審査対象の図書は、申請者が申告します。例えば、意匠・構造・設備など、各分野単独でBIM図面審査として申請することが可能です。

BIM図面審査における入出力基準適合誓約書(令和8年3月)

PDFデータ

図面表現

図面表現は「BIM図面審査における確認申請図書表現標準」に従うことが推奨されています。

BIM図面審査における確認申請図書表現標準

BIMデータと連動しない2次元加筆や値の改変

図面間の整合性を確保するため、入出力基準に従って作成した図書に対しては、2次元加筆を行わないこととされています。同様に、属性情報や自動算出された値の改変も行いません。

BIMデータと連動しない加筆修正を行った場合は、審査において通常通り整合性確認を行う必要があります。

保存義務

PDFデータは、従前の設計図書と同様に15年間の保存義務があります。IFCデータの保存義務はありません。

IFCデータ

データの分割

IFCデータは複数のファイルに分割しても構いません。

  • 意匠・構造・設備の各分野でファイルを分割
  • 高層部・低層部でファイルを分割

ただし、原点や座標系、単位を一致させ、ビューアー上で重ね合わせができるようにする必要があります。

データの不備

IFCデータは審査の対象外ですが、データに不備がある場合はBIM図面審査として受け付けられません。不備がある場合、IFCデータの再提出が必要です。

  • 図書と明らかに形状が異なる場合
  • 複数のIFCデータ間で座標が一致しない場合

またIFCデータの閲覧により、PDFデータに明示されていない情報(寸法不足など)が発覚した場合、審査者から申請者に指摘を行い、データの修正を求めることがあります。

BIM図面審査の流れ

BIM図面審査は次の手順で進められます。

出典:建築確認におけるBIM図面審査ガイドライン(令和8年3月)
(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/content/001990514.pdf)

  1. 0.申請書の提出

    • 申請者:確認申請書様式、申請図書、BIM図面審査における入出力基準適合誓約書などを審査機関に提出します。
  2. 1.申請図書等の確認

    • 審査者:提出物の不足や記載漏れがないか確認し、BIM図面審査としての受け付けが可能か判定します。
  3. 2.審査の実施

    • 審査者:図書(PDF)を対象として審査を行い、不備がある場合は申請者に指摘を行います。
    • 申請者:指摘事項に対する回答や、修正したデータの再提出を行います。
  4. 3.適合性判定

    • 適合性判定機関:図書(PDF)を対象として審査を行い、不備がある場合は申請者に指摘を行います。
    • 申請者:指摘事項に対する回答や、修正したデータの再提出を行います。
  5. 4.消防同意・確認済証交付・図書保存

    • 審査者:消防長などに対して消防同意を依頼します。
    • 消防長など:同意した旨を審査者に通知します。
    • 適合性判定機関:申請者に対して適合判定通知書を交付します。
    • 審査者:消防同意および適合性判定通知書の交付後、申請者に対して確認済証を交付します。確認済証を交付した図書(PDF)を、正本として法定期間保存します。
    • 申請者:交付済図書を副本としてダウンロードします。
  6. 5.完了検査等

    • 審査者:保存された正本を用いて、中間検査および完了検査を実施します。

BIM図面審査対応、何から始めるべき?

BIM図面審査では、従来の確認申請とは異なる考え方・準備が求められます。これまでの申請図書と何が違うのか、どこから準備すべきか――
BIM図面審査の対応にお悩みの設計者を、大塚商会がサポートします!

Revitで申請図書を作成するには? 1日でポイントを学ぶスクール

「Revitで図面化する方法が分からない」「BIM図面審査に適合した図面か自信がない……」そんな多くの声にお応えして「BIM図面審査で使える」設計図書の作成方法を1日で学ぶコースを開催しています。

BIM活用をワンストップで支援! BIM・CIMコンサルティングサービス

大塚商会では、豊富な経験を持つエンジニアが、お客様の課題に寄り添いながらBIMの導入から活用までを丁寧にサポートします。最適な立ち上げ支援はもちろん運用フェーズにおける活用支援まで、お客様の業務に合わせて対応させていただきます。

BIM・CIM コンサルティングサービス

ナビゲーションメニュー