PTC社がOnshapeに追加されたモデルベース定義機能の一般提供を開始
2026年 3月 2日
PTC社 2026年2月26日
PTC社は2026年2月26日、同社のCADおよび製品データ管理(PDM)プラットフォームに直接組み込まれたクラウドネイティブのモデルベース定義(MBD)機能の一般リリースを発表した。この新機能によって、エンジニアリングチームは設計プロセスの早い段階で製造情報を3Dモデルに直接追加できる。これにより設計意図が明確化し、引き継ぎが減少、設計・文書化・製造・品質管理全体の効率が向上する。
従来のファイルベースのCADおよびPDMシステムでは、製造データが図面やエクスポート、切断されたファイルに分散しており、製品定義を最新の状態にして、アクセス可能かつ信頼性の高い状態に保つことが困難である。Amazon Web Services(AWS)を基盤とするOnshapeのクラウドネイティブプラットフォームは、チームが常に最新の製品定義に基づいて作業できるようにすることで、この課題を解消し、エラーの削減と設計から生産に至るまでの作業の迅速化を実現する。
Aura Aero社の最高デジタル責任者であるMarc Germain氏は、「厳しい規制の下で航空機を製造する場合、曖昧さは大きな損失につながります。OnshapeのMBDを早期導入した当社では、図面やファイルではなくモデル内で認証および製造要件を管理できるようになり、手戻りやレビューのサイクルが削減し、チーム間の引き継ぎが少なくなり、作業が迅速化されています」と語る。
また、AWSの米国自動車・製造担当ゼネラルマネージャーであるMichael Choe氏は次のように述べている。「Onshapeのモデルベース定義は、AWSとPTC社が協力してエンジニアリングの近代化に取り組んでいる良い例です。AWSのクラウドネイティブプラットフォーム上でコアエンジニアリングツールを再構築することで、新たな可能性が開かれます。AI駆動型の機能によって、より強力なものとなった機能のグローバルでの導入が容易になり、分散したチーム間の摩擦のないリアルタイムのコラボレーションが劇的に改善されます。この戦略的提携は、チームが製品を設計、構築、市場に投入する方法に大きな飛躍をもたらします」。
主要なMBD機能を以下紹介する。
統合された3Dアノテーション
エンジニアはGD&T(幾何公差)、溶接記号、基準点を3Dモデルに直接埋め込める。これにより設計意図を明確に伝達でき、別途2D図面に依存する必要がなくなる。
スマート検査パネル
全ての製品製造情報(PMI)が自動的に構造化されたフィルタリング可能なリストに整理される。モデル内の関連ジオメトリへの即時クロスハイライト機能を備える。
共有可能なMBDビュー
PMIが多数埋め込まれたモデルを、ビューやアノテーションを保持した状態のままシンプルなURLで共有可能。エクスポートやプラグイン不要のブラウザベースアクセスを実現。
フィーチャツリー連動
MBDのアノテーションはフィーチャツリーとインテリジェントにリンクされ、設計変更時にも仕様が正しいジオメトリに紐付けられる。
下流工程対応データ
STEP AP242エクスポートやPC-DMIS・AS9102などのツールとの連携により、検査・コンプライアンスワークフロー向けのモデル準備が可能。
PTC社のOnshape&Arena担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、David Katzman氏は次のように述べている。「クラウドネイティブなMBDは、お客様がインテリジェントで完全デジタルな製品ライフサイクルを構築する上で重要なステップです。製品定義をクラウドに移行することで、企業は設計、製造、その他の部門間の障壁を打破できるようになります。この変革はAWSのスケーラブルなインフラとAI機能によって可能となったもので、これによりOnshapeがより高速で回復力のあるクラウドネイティブプラットフォームを提供できるようになりました」。
PTC社は、Onshapeやその他のポートフォリオを通じてインテリジェント製品ライフサイクルのビジョンを実現しており、製造業や製品企業が製品データ基盤を構築して、そのデータの価値を企業全体に拡大し、AIを活用した変革を加速化できるようにしている。製品データを広範な活用することで、企業は、より高品質な製品の迅速な市場投入、複雑な製品の管理向上、規制やコンプライアンス基準の準拠など多くのメリットを得られる。