IT導入補助金は、ITツールを導入する際に費用の一部を国が補助する制度で、CADソフトも補助金の対象になるものがあります。2023年度では補助金額の下限が引き下げられ、申請がしやすくなりました。大塚商会では補助金の申請を無料でサポートしますので、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。
CAD ソフト
用途別に分けて2D・3DのCADソフトをご紹介します。またCADソフト導入の参考に、各種補助金の情報や導入後のサポート、他社の導入事例についてもご案内します。
3D CAD(3次元CAD)ソフト
機械系
機械系3D CADは、自動車や飛行機、ロボットなどの設計に使われます。設計者はこれらの3D CADソフトを使ってエンジンや車体などの各部品を詳細に作ります。部品がどのように組み合わさるか、どのように動くかをシミュレーションすることもでき、実際に部品を作る前に、設計が正しいかどうか確認できます。物を作る前にデジタルで試すことで、時間とコストを節約し、よりよい製品づくりに役立ちます。
建設系
建設系3D CADソフトとは、建造物などの建設事業で設計・計画をするために特化したツールです。建設現場の物理的な形状や構造を3次元のデジタルモデルとして作成することで、パソコン上で構造物の設計を行い、建造物の安全性や機能性を検証できます。また、建設現場のさまざまな要素を視覚化できるので、設計者や施工者が共通理解を持てるようになります。よって、ミスを防ぎ、建設プロジェクトの進行をスムーズします。
土木系
土木系3D CADは、道路、橋、トンネルなどの大規模な土木プロジェクトでの3D設計を支援するソフトウェアです。現実環境を3次元モデル化した仮想空間で設計することで、問題を早期発見し、解決策を導き出せます。3次元モデルの作成により、形状、大きさ、位置関係を正確に把握でき、地形や地質情報と連携してリアルなモデルを作ることで、設計者はより詳細な寸法や材料情報を理解し、設計物が現場の環境に適応できるかを確認できます。
設備系
設備系3D CADソフトは、建築物や施設の設備システムを3次元で設計するための専門ツールです。空調システムや配管、電気設備といった複雑な設備の視覚化と設計が可能になります。また、建物の構造と設備が同時に表示され、干渉の確認や配置の調整が容易に行え、設備情報も同時に管理できます。設備系3D CADソフトを利用すると、デジタル空間で設備の配置や動作を試して実際の施工前に問題を発見・改善できるため、設備設計の精度向上と現場作業の効率化につながります。
2D CAD(2次元CAD)ソフト
汎用
汎用2D CADソフトは、さまざまな設計業務に適用可能な汎用的な機能を備えており、特定業界向けのCADソフトと比較して柔軟性と拡張性があります。また、基本的な2D図面作成機能を提供し、一般的なファイルフォーマットに対応しているため、他のCADソフトとの互換性も高いです。使いやすさと操作習得が比較的簡単で、新規利用者や複数のプロジェクトに取り組む場合に適しています。
機械設計
機械設計向け2D CADソフトウェアは、基本的な線の描画機能に加え、製造可能性のチェック、部品ライブラリ、寸法公差などの機能を強化しています。製造可能性のチェック機能は部品の現実的な製造方法をシミュレートし、部品ライブラリは一般的な標準部品を短時間で設計できます。寸法公差は、設計図に必要な詳細な寸法情報を追加するための機能です。これらの機能により、機械設計業務の効率化と精度向上を実現します。
電気系
電気系2D CADソフトは、電気設備や回路図を作成する専門ソフトウェアです。ユーザーは2D環境で配線やコンポーネントを配置し、詳細な設計図を作成できます。回路図や配線図の作成や保守、トラブルシューティングに利用され、正確性を高めることができます。ライブラリを備え、線の種類やコネクタ形状の設定が可能です。他のCADやシミュレーションツールとの統合も可能で、効率的な設計プロセスをサポートします。
建設系
建設業向け2D CADソフトウェアは、汎用CADとは異なり、建設プロジェクトに必要な機能を提供します。建築図面、配管設計、材料リストなどを扱うツール、業界規格に準拠するためのオプションが含まれます。また、チーム作業をスムーズに進行させるための機能も搭載しています。多くの関係者が同じデータにアクセスし、共同作業する必要がある大規模なプロジェクトでは、バージョン管理や共同作業ツールが活用されます。建築設計、施工管理、BIMなど、さまざまなソフトウェアと一緒に使われるため、データをスムーズにやりとりできるように設計されています。
CAD ソフト導入にあたって
IT導入補助金を利用する
ものづくり補助金を利用する
ものづくり補助金は、中小企業が経営革新のための設備投資などに使える補助金で、新商品の試作品を開発したり、新たな生産ラインを導入したり、知財を取得して新サービスを立ち上げたりするための費用に利用できます。大塚商会では、ものづくり補助金の申請にお困りの方を対象に、経営分析のプロフェッショナルたちが現状整理と改善アドバイスをさせていただくサービスをご提供しています。
導入後のサポートを検討する
大塚商会ではCAD導入後に発生する構築、教育・研修、運用などワンストップで支援するサービスをご提供しています。多数のサポート事例とプロフェッショナルスタッフを要する当社にお任せください。
導入事例
3次元CADを中心とした試作環境を整備、「つくりながら考える」ものづくりを実現
第一精工株式会社
「ラークシリーズ」を手掛ける釣り具メーカー、第一精工株式会社は、SOLIDWORKSや3Dプリンターを活用することで商品開発効率化と顧客満足度向上の両立を実現した。開発工程やユーザーへの課題を解決するため、導入した製品やソフトについてお話しを伺った。
3次元CADを全社で導入し、複雑な設計作業に要していた時間と労力を大幅に軽減
株式会社ドーコン
札幌市に本社を構える株式会社ドーコンは1960年の創立以来、北海道を中心に日本国内の社会基盤の整備に広く関わり、総合建設コンサルタントとして成長を続けてきた。建設業界全体でCADの3次元化に対する関心が高まる中で、3次元CADソフト『Autodesk Civil 3D』を全社規模で導入。あわせて、同ソフトのアドオンツールである『GEORAMA for Civil 3D』も導入した。その結果、複雑な設計作業の時間と労力が軽減するなどの効果をもたらしている。同時にネットワークライセンスを活用することでコスト削減も実現している。
粘土細工のような直感的操作でデザイナーのイメージを具現化するハイエンド3次元CADを効果的に活用
有限会社モノリス
粘土細工のように自由にカタチを変えながら、デザイナーの頭の中のイメージを直感的に3次元形状にできる点を高く評価する同社は、マスコットキャラクターのような複雑な形状のものをデザインする際に同システムを活用する。それはストレスのない快適な作業を実現するとともに、以前よりも工数が減ったことで納期短縮化にもつながっている。
設備CADを2Dから3Dへ転換し、設計品質を格段にレベルアップ。新規案件の受注にもつながる
株式会社川瀬設備設計
株式会社川瀬設備設計は、取引先に提供する設備設計データの整合性を高めるため、建築設備専用 3D CAD「Rebro」を導入。フロントローディングのメリットが設計品質への信頼性を高め、取引先の案件受注も増加した。
せっかく3D CADがあっても、派生するものづくりツールがないと業務は何も変わりません
株式会社今野製作所
バブル崩壊期の不況をきっかけに売り上げが伸び悩んでいた「爪つき油圧ジャッキ」のトップメーカー、株式会社今野製作所。業績を回復すべく、新しい顧客創出のためSOLIDWORKSを新たに導入し、その3Dデータを幅広く活用した「ものづくり体制」を構築。