International TechneGroup社とSimufact Engineering社が提携

2020年 2月 3日

International TechneGroup社 2020年1月30日

2020年1月30日 ―― CADジオメトリの変換および修復用ソフトウェアCADfixの開発元であるInternational TechneGroup社は2020年1月30日、製造業向けのプロセス解析ソリューションおよびサービス提供に関する世界的なオペレーティングソフトウェア会社であるHexagon Manufacturing Intelligence社傘下のSimufact Engineering社との新たな提携を結んだと発表した。今回の合意に基づき、International TechneGroup社のジオメトリ処理技術のCADfixとSimufact社の先進的な製造解析ソフトウェアとの連携機能が強化される。

CADfixは過去数年にわたって金属成形解析ソフトウェアSimufact Formingに組み込まれており、自動化されたマルチCADインポート機能やクリーンアップ、単純化、およびSimufact Forming用のジオメトリ生成などの機能を提供している。Simufact Additive 2020の最新リリースでは、CADfixの機能統合が強化されており、独自の新機能が提供されている。新たなSimufact Additive CADエクスポート機能では、CADfixのジオメトリモーフィング機能を用いて、製造プロセス解析から予測された歪みに基づいてオリジナルのCADモデルを調整することができるほか、下流でのCADモデリングや解析アプリケーション用に歪み補償済みのCADモデルを作成することができる。

CADインポートから解析を経てCADへ戻るまでの、オリジナルCADモデルからの解析プロセスループは多くの場合閉じておらず、補償済みジオメトリをネイティブまたは中立CAD形式へ戻すような、解析結果をエクスポートする機能が存在しないことも多い。Simufact Additive 2020におけるCADfixのジオメトリモーフィングとエクスポート機能により、プロセスチェーン内に存在するこの種の不連続性を閉じることができる。Simufact Additiveによってオリジナルモデルを補償し、あるいは歪みを追加したのち、その後のCAM解析や設計作業で使用可能な新規CADファイルへエクスポートすることができる。このため、時間を浪費し、精度も低い、解析結果からジオメトリを手作業で再構築する必要がなくなるとしている。

CADfixの先進的なモーフィングプロセスは、CADで使用可能なモデルとして使用する、あるいはほかのCAEツールで再メッシュ化して追加の解析を行えるような、クリーンで精度の高いモデルジオメトリを生成することができる。同プロセスでは、様々なソースからの変形データのインポートや、オリジナルの設計モデルの精度や設計意図、およびトポロジー的な定義を保ちながらオリジナルのCADモデルの高品質なモーフィングモデルとして結果をエクスポートすることができる。

Simufact Engineering社シニアディレクタープロダクトマネージメントのGabriel Mc Bain博士は、「積層造形における解析の役割とは、3Dプリントプロセスの特性を完全に活用しつつ、最初の1回で部品を作成するための最もコスト効率的な手法を導くことです。解析によって、3Dプリンターで実際に造形を行う前に最もコスト効率的な手法を見出すことが可能となり、従って部品を生産するために必要となる材料と3Dプリンターの稼働時間を共に削減することができます。Simufact Additiveは、潜在的な製造上の問題を予測し、プロセスに内在する応力や温度の影響によって生じる歪みを補償することができる強力かつスケーラブルなソリューションです。2020リリースにおいてCADfixのモーフィングテクノロジーが加わったことで、解析結果をCADへ戻すための重要な連携能力が完成するとともに、金属積層造形に関する高速かつ高精度な解析におけるリーダーとしてのSimufactの立ち位置は更に強固なものとなるでしょう」と述べている。

International TechneGroup社イギリス開発CADfix開発オフィスのマネージングディレクターであるAndy Chinn氏は、「Simufact社の製造解析ソリューションの一部としてCADfixのジオメトリ処理技術を提供するために何年にもわたり尽力して参りました。この度、Simufact Additiveへ我々のCADfix統合を拡張できることは大変喜ばしいことです。CADfixは、オリジナルの設計意図を保った、高品質な変形済みCADモデルを作成するために、Simufact Additive製造解析結果に基づいたCADジオメトリを自動的に生成することができます。これは、自動化された解析プロセスチェーンにおいて、CADへ戻すための重要なリンクを提供できることを意味しています」と述べている。

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