Aras社がプラットフォームサービス「Dynamic Product Navigation」を発表
2020年 7月 7日
Aras社 2020年7月1日
2020年7月1日 ―― 唯一のデジタルインダストリアルアプリケーション用レジリエントプラットフォームプロバイダーのAras社は2020年7月1日、プラットフォームサービス「Dynamic Product Navigation」(DPN)の提供を開始すると発表した。DPNは、幅広いAras Innovatorアプリケーションスイートやカスタムアプリケーションから利用可能となる予定で、製品構造全体のコンテクストに応じて3Dアセンブリデータを表示、検索し、詳細に分析することが可能となる。DPNにより、関連するPLMアイテムのクエリや検索、およびそれらアイテムに対する対話的操作を、製品開発からデジタルスレッドインタラクションのための幅広い企業活動にまで拡張する。
Aras社のDynamic Product Navigation機能は、一般的なCADベースジオメトリの静的表現から、3D表示を事業に関連する情報を使用したいというビジネスニーズに沿ってユーザー自身がカスタマイズすることを可能とするインタラクティブ機能へ移行するという、重要な変化を示している。静的なCAD属性ではなく、PLM属性に基づいた選択的な3Dデータ表示機能は、3Dデータに対して早期にかつ状況に応じて、対話的な作業が可能となるため、あらゆるタイプのユーザーによって強力な機能となる。例えば、製造担当者自身が生産順序に基づいて製造工程の各段階を割り当てる、例えば品質担当者が欠陥やCAPA(是正処置)レポートによって識別されたアイテムを視覚化する、あるいは整備技術情報通報(SB)に該当する部品を保守担当者が容易に分離し、確認するといったことが可能となる。
この新機能により、その時々の基準に基づくインタラクティブな構造表現を反映した3Dデータに対するクエリを社内のあらゆるユーザーが作成できるようになる。各ユーザーが、具体的な質問に対して迅速に回答するためのしかるべきコンテクストにのっとって製品を表示することができる。動的質問機能により、変更指示が中断されたままの部品のハイライト表示や、解析基準を満たしていない部品の視覚的特定、あるいは特定のベンダー製または特定の国で製造されたコンポーネントの表示など、複雑なデータの組み合わせを視覚的に確認することが可能となる。
DPNにより、CADに関する専門知識やCADライセンス、および手動の変換操作は不要となる。DPNのブラウザーベース視覚化は、CADユーザーでない人にとっても直感的であり、かつ容易に作業することができる。CATIAやNX、Creo、あるいはSOLIDWORKといった主要ツールで作成されたネイティブ形式のCADファイルから、軽量高精度なビューへ自動的に変換される。
Aras社SVP製品マネジメントのJohn Sperling氏は、「従来のデジタルモックアップツールでは、製品の物理的設計を用いてビジネスに役立つ情報を見つけ出すという、3D視覚化の重要な用途が見落とされていました。DPNでは、部品番号やそのほかの抽象的な特性によって検索するのではなく、使いやすい3D表示機能を提供することで、視覚的な製品表現を通じて必要な部品へ誘導し、事業に関連する情報を見つけることができるようになります。Arasによる、デジタルスレッド全体の管理に関するクラス最高の機能に加えて、Dynamic Product Navigationを用いたビジュアルサーチによって、自社製品に関する全てを把握できるようになるでしょう」と述べている。
Dynamic Product Navigationは、Aras社製品のサブスクライブ契約済みユーザーであれば追加費用無しで、直ちに利用可能となる。