Cummins社が高性能ディーゼルエンジンの研究開発にAnsys社のDX(デジタルトランスフォーメーション)技術を活用

2020年10月12日

Ansys社 2020年10月6日

2020年10月6日 ―― Cummins社は、ディーゼルエンジンや代替燃料エンジンの排出ガスプロファイルや性能、およびそのほかの特性の改善に関する研究開発のためにAnsys社製品を活用している。両社間で締結された新たな複数年契約により、Ansys社はCummins社技術者の新規エンジン設計を支援すると共に、同社の全社的なコラボレーションを強化し、温室効果ガスと大気汚染物質の削減を目的とするCummins社の野心的な環境持続可能性戦略であるPLANET 2050に関連するイニシアチブを支援する。

Ansys社との協力関係に基づいて、Cummins社は、トルクと出力を最大化しつつ、熱効率と燃料経済性を改善し、結果としてユーザーのコストと温室効果ガス排出量の削減を両立できるような革新的かつ持続可能なエンジンを開発するために、Ansys社のツール群と次世代のSPDM(解析プロセスおよびデータ管理)プラットフォームを活用するとしている。

SPDMを導入することで、Cummins社技術者が解析エンジニアリングワークフローにおいて、従来よりも大幅に高速なスループットを達成できるようになるとともに、製品設計における意思決定を大幅に迅速化し、全世界に分散したチーム間でのコラボレーションの緊密化を促進し、より好ましい環境特性を備えた高性能エンジンを作成するための生産性を向上することができるようになる。物理ベースのデジタルツイン技術を活用することで、製品の健全性管理に関する確実な意思決定を行えるようになるとし、計画外のダウンタイムによるリスクやコストを削減し、製品開発プロセスを改善することができるとしている。

Cummins社リサーチ・アンド・テクノロジー部門バイスプレジデントのWayne Eckerle氏は、「Cumminsでは、これまで以上に燃料効率性に優れた次世代エンジンを実現するために研究開発部門へ投資することでユーザーをサポートします。25年以上にわたる重要な研究開発パートナーであるAnsys社は、これまでも弊社のデジタルトランスフォーメーションを加速するとともに、シミュレーションを弊社のDNAとして浸透させており、優れた排出ガスプロファイルとその他の環境的特性を備えたエンジンの迅速かつ正確な提供を可能としてきました。この度の新たな合意を通じて、共有知識インフラストラクチャーの構築や、より広大な設計空間の探索、仮想的な製品検証、エンジン品質の改善、および開発コストの削減に役立つ、最先端のツール群が導入されるでしょう」と述べている。

Ansys社フィジックスビジネスユニットのバイスプレジデント兼統括マネージャーのShane Emswiler氏は、「この苦難の時代において、研究開発の重要性の増大はそのままシミュレーションに対する需要の増大へつながっています。Cummins社のようなイノベーティブな企業は、研究開発技術のアップグレードを実現し、エンジニアリングプロセスを再設計し、そして製品開発環境そのものを再構成するための重要な要素としてシミュレーションを継続的に活用しています。Cummins社技術者と協力して、研究開発への取り組みを強化するとともに、新規販売のエンジンと既存のエンジンの双方についてライフタイム全体での温室効果ガス排出量を削減するという同社の環境持続可能性目標であるPLANET 2050を達成するうえで、Ansysが助力できることを誇りに思います」と述べている。

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