Altair社が解析用材料データベース「Altair Material Data Center」を発表

2020年11月 9日

Altair社 2020年10月29日

2020年10月29日 ―― データ分析や解析、および高性能計算ソリューションに関するグローバルテクノロジーカンパニーのAltair社は2020年10月29日、現代的で包括的、かつ忠実度の高い解析用材料データベースとなる「Altair Material Data Center」を発表した。Altair Material Data Centerは、金属や樹脂、および複合材に関する精度の高いデータとデータ系統が格納されると共に、Altair社製ソルバーやそのほかの主要なソルバーと直接接続して利用することができるとしている。

製品開発において非常に重要な意思決定事項の一つが、製品を製造するために使用する材料の選択である。Altair社は、これまで何年にもわたって材料モデリング分野に多大な投資を行ってきており、直近では有数の国際的樹脂材料データベースおよび材料情報システムの開発で知られるM-Base社を買収している。

Altair社は、新たにM-Base社の樹脂材料データベースを組み込んだAltair Material Data Centerの立ち上げを通じて、解析を通じて製品パフォーマンスを予測し、最適化するために必要となる包括的材料情報とそのためのインフラストラクチャーを実現する。同データベースにより、ユーザーが設計者や技術者、あるいは研究者であるかに関わらず、専用アプリケーションまたはAltair社の解析、および最適化ツールのインターフェイスを通じて、材料の構造特性や疲労特性、熱流体特性、および電磁的特性に関する情報、あるいは製造工程に特化した材料情報を検索することが可能となる。

Altair社創設者にしてCEOのJames R. Scapa氏は、「Altair Material Data Centerは、開発から製造までのライフサイクル全体を通じて、お客様の時間や費用を削減し、製品のパフォーマンスとイノベーションを改善するうえで役立つ、非常に優れたソリューションです。Altairはこれまでもさまざまな材料メーカーと緊密な関係を構築してきましたが、直近のM-Base社の買収を通じて、樹脂産業におけるプレゼンスをさらに盤石なものとしています」と述べている。

Altair Material Data Centerの主な特長は以下の通り。

  • 包括的な材料情報マネジメントシステム
    金属と樹脂、および複合材の材料データシートや加工前データ、およびサプライヤー情報源に関する完全なトレーサビリティを備えたソルバーカードへのアクセスを実現し、前提条件の有効性とチーム間での一貫性を保証。
  • 柔軟なアクセス性とスケーラビリティ
    Altair社が運営するSaaSソリューションとしてシームレスにAltair Material Data Centerへアクセスできるだけでなく、ソリューション内の機微情報を自社内で管理することも可能。
  • 直感的なユーザー体験
    材料データを直感的に検索して表示し、比較することができるシンプルなWebベースインターフェイスを搭載。
  • 包括的な解析駆動データビュー
    Altair社製ソルバーやそのほかの主要なソルバー用の材料カードを迅速かつ容易に生成可能。
  • 円滑な連携機能
    非破壊的なワークフローのために、オープンなAPIを通じてさまざまなデスクトップやソルバーと連携可能。
  • 広範かつ緊密な協力関係
    材料メーカーとの緊密な協力関係により、正確で高品質かつ最新の材料情報を利用可能。
  • コラボレーション
    材料情報を特定分野における全社的なアクセスのためにAltair Material Data Center上で発行する前に、材料情報収集プロセスについて材料専門家同士で連携し、協力することが可能。

Baosteel Group社主任研究員のDr. Changwei Lian博士は、「Altair社と協力し、Altair社製品やほかの広く普及しているCAEソフトウェアを通じて、複雑なデータ処理を必要とすることなく容易にアクセスできる形で、自動車産業のお客様のデジタル製品開発プロセスへBaosteelの材料データを統合できることを誇らしく思います。品質の高い我々の材料情報がAltair Material Data Centerへ組み込まれることにより、我々の最新の研究結果や、Baosteel製品の性能を反映した精度の高い応用情報へ迅速かつ容易にアクセスすることができるようになるでしょう」と述べている。

また、SABIC社専門的材料データリーダーのSubhransu S. Mohapatra氏は、「SABICの樹脂材料データがAltair Material Data Centerへ組み込まれることに大変ワクワクしています。これにより、Altair社のお客様であれば、製造解析のために必要となる情報の詳細度や品質をさらに改善するために役立つSABIC材料エンジニアリングデータへアクセスすることが可能となります」と述べている。

Altair Material Data Centerに関する詳細情報

More Information