SmartCAMcnc社がCAMソフトウェア「SmartCAM v2021」をリリース

Viewer

Viewerアプリケーションは、SmartCAM製品アプリケーションファミリーのTurning（旋削）とMilling（フライス加工）、Fabrication（加工）、およびWire EDM（放電加工）の各製品で利用できる。SmartCAM Toolpath / Process Modelファイルには、ツールパスに加えて製造情報も格納される。ツールパスとサポート情報およびデータへアクセスする必要のあるユーザーであればだれでもSmartCAM Viewerを活用できるとしており、CAM技術者や加工機の設定および操作作業者であれば、工場現場でジョブ情報を読み込み、試運転中にツールパスを検証することができる。SmartCAM Viewerにより、例えば加工機設定作業者であれば工具レポートやそのほかの工具・設定情報の読み込み、治具製作者であればワーク保持の段取りの確認、見積り担当者であれば加工時間の評価を、営業技術者であれば現地での製造や部品サービスの販売時の技術実演を実施できるようになるとしている。

数多くの機能強化が顧客からの要望に基づいて実現している。SmartCAMユーザーベースからの要求に応じて実装される場合も少なくない。SmartCAM v2021も例外ではなく、以下のような機能改良が選定されている。

ユーザーインターフェイスおよびユーザビリティとツールパスモデリングに関する強化

Layer Manager（レイヤーマネージャ）

SmartCAM v2021では、より直感的で使いやすいLayer Managerが新たに導入されている。同ツールにより、一目で理解できる複合インターフェイスを通じてCAD Layerを追加し、管理できるようになる。同ツールにより、以前の方法と比較して、CAD Layer管理およびLayer属性の制御に要する対話的な操作と操作時間が共に削減されている。

Toolbar Button Editor（ツールバーボタンエディター）

SmartCAM v2021では、ツールバーの右クリックメニューから利用可能な新規編集オプションの追加により、ツールバーのお気に入り設定の扱いが改善されている。

Check Distance（監視距離）

SmartCAM v2021では、以前のバージョンでは一律で定義されていたCheck Distanceを工具単位で定義できるようになっている。

カスタマイズ

SmartCAMは常にカスタマイズに重点を置いて開発されており、SmartCAM v2021においても数多くの機能強化が実装されている。

画像への対応

SmartCAM v2021では、SmartCAM Visual Customization ToolKit（VCTK）のカスタムパネルとダイアログボックス内に画像を組み込むことができるようになっている。百聞は一見にしかずの言葉通り、ユーザーインターフェイスを視覚的にカスタマイズできるようになることで、より使いやすくなるとしている。

マクロサブルーチンデータ

SmartCAM v2021では、新規マクロシステムコマンド群が導入されており、容易にサブプログラム定義へアクセスし、利用できるようになっている。

Code Generator

Code GeneratorはSmartCAMコミュニティ内で使用されている用語で、ほかのCADシステムではポストプロセッサーと呼ばれている概念に相当する。SmartCAM v2021のCode Generatorツールセットにより、SmartCAM Code Generator作成者用に数多くの技術的な機能が提供される。

ACIS

SmartCAMは、ACISモデリングカーネルを用いて構築されており、SmartCAM v2021ではモデリングカーネルが新たにACIS 2020バージョンへアップデートされている。ACIS 2020へのアップデートに伴い、Solid Edge 2020形式のネイティブCADファイルへ新たに対応している。