オークリッジ国立研究所とサンタバーバラ大学の研究者らが積層造形用耐欠陥性コバルトニッケル系超合金材料を開発
2021年 1月 6日
オークリッジ国立研究所 2021年1月5日
オークリッジ国立研究所とサンタバーバラ大学の研究者らは2021年1月5日、新たな耐欠陥性コバルトニッケル系超合金材料を開発したと発表した。同材料は、金属積層造形プロセスにおいて、造形中に金属材料の加熱と冷却を繰り返すためにクラックが生じる問題に対処することを念頭に置いて開発された。この問題に対して、これまで一般的には溶接用合金を用いることで対処しているものの、ひずみ時効や延性低下割れなどの別の問題が生じていた。研究者らはコバルトに着目し、ニッケル基超合金と同様の特性を備えつつ、コバルト粉末を用いて冷却することで、加熱と冷却を繰り返すことによる割れの発生を抑制することに成功した。発表によれば、同材料を用いたSLM法および電子ビーム溶融法による高強度部品の試作では、部品強度を改善するための追加の熱処理は不要であったとしている。