Navantia社が次世代海軍艦艇設計にAnsys社のデジタルトランスフォーメーションソリューションを活用

2021年 1月12日

Ansys社 2021年1月11日

2021年1月11日 ―― Navantia社とAnsys社は2021年1月11日、F-110型フリゲートやS-80型潜水艦などの次世代海軍艦艇開発における抜本的な設計時間の短縮とパフォーマンスの向上への取り組みについて共同で発表した。Ansys社との新たな戦略的合意を通じて、製品品質の向上と迅速な建造のために海軍艦艇の運用ライフサイクル全体でデジタルテクノロジーを導入するための、Navantia社の最先端テクノロジープラットフォームであるShipyard 4.0 Integrated Business Management System(造船4.0統合型事業管理システム)の一環としてAnsys社製ソリューションを活用するとしている。

艦艇設計能力の強化や建造速度の最大化、および開発コストの最適化を実現するためには、艦艇のライフサイクル全体にわたって、かつ社内のデジタルエコシステム全体を通じて、エンジニアリングプロセスや手続きによって解析ツールとデータが統合される必要がある。今回発表された両社間での協力関係により、Navantia社の技術者がAnsys社の包括的な解析ソリューション製品群を活用し、特に艦艇シグネチャの削減や環境への悪影響の抑制、および軽量で最適化されたコンポーネントの製造などの点で非常に先進的なフリゲートや潜水艦の開発を加速できるようになるとしている。

Ansys社製ソリューションの導入により、Navantia社の解析プロセスおよびデータ管理機能は劇的に改善され、運用効率を改善するためのデジタルスレッド全体でエンジニアリングワークフローが自動化されている。加えて、物理ベースのデジタルツインにより、船舶設計者が配備後の艦艇のパフォーマンスや保守の必要性を監視することができるようになり、海軍兵士の安全性と生産性の向上に役立つとしている。

Navantia社CTOのDonato Martinez氏は、「業界をリードするAnsys社製解析ソリューションとデジタルツインテクノロジーを弊社のデジタルエンタープライズ全体へ取り入れることにより、Shipyard 4.0ミッションを推進しています。このことは、我々のイノベーションへの対応力を強化するうえでの強力なフォースマルチプライヤーとして機能すると共に、スマート製品やサービスの開発におけるダイナミックで新しい方向性を指し示すものです。この度の新たな合意の下で、Ansys社製品を活用することにより、大胆な新規設計案の創出や解析の信頼性改善、劇的な製品性能の強化、および開発期間の短縮とコストの削減に役立つでしょう」と述べている。

また、Ansys社CTOのPrith Banerjee氏は「AnsysはNavantia社へ協力し、救命能力を備えた非常に先進的なスマートシップを建造しています。オープン環境における明確なデジタル化戦略を強化し、開発チームのコラボレーションを改善する堅牢(けんろう)な共有知識インフラストラクチャーを実現することでNavantia社を支援します。加えて、Ansysの製品によるエンジニアリング生産性の強化により、数年前であれば信じられなかったような、非常に効率的なワークフローを創出できるようになるでしょう」と述べている。

More Information