C3D Labs社がWeb向けコンポーネント「C3D Web Vision 2021」を発表

2021年 8月16日

C3D Labs社 2021年7月23日

2021年7月23日 ―― C3D Labs社は2021年7月23日、新規コンポーネント「C3D Web Vision 2021」の初期リリースを発表した。同社は以前からデスクトップ用視覚化コンポーネントのC3D Visionを開発しており、そのWebへの移植バージョンがC3D Web Visionとなる。C3D Web Visionにより、以下の特筆すべき機能ないし特徴を備えたサーバー・クライアント型エンジニアリングアプリケーションを記述することが可能となる。

  • Webブラウザー上で3次元モデルを表示
  • シーン内にレンダリングされたモデルの表示品質の改善
  • モデルオブジェクトのレンダリングプロパティの制御
  • Webベースエンジニアリングソフトウェア開発速度の向上

ほかのWebソリューションと同様、C3D Web Visionはサーバー側とクライアント側とに分けられる。バックエンド(サーバー)側では、ファイルからのモデル読み込みや部品の追加、およびモデルデータの修正などのモデル構造を管理するためのAPIが提供される。一方、フロントエンドとなるクライアント側のAPIにより、背景色やオブジェクト選択、およびシーンオブジェクトの表示プロパティの制御など、Webブラウザー上でのレンダリングを制御することが可能となる。

C3D Web Visionでは、各エレメントがバックエンドで読み込まれると同時にシーン内に表示されるようになっている。シーンを操作している間も、既に読み込まれているオブジェクトに対して並行作業をすることができる。また、読み込みの優先度をユーザー自身で設定することができるため、例えば外側のオブジェクトを最優先で読み込む一方で、内側のコンポーネントは後回しにするようなことが可能となっている。

C3D Web Visionの開発

エンジニアリングソフトウェアのWebへの移行はますます拡大しつつあり、C3D Toolkitユーザーからの要望の増大を受けた同社は、2020年の9月にC3D Web Visionの開発を開始した。開発の最初の段階で、レンダリングエンジンC3D Visionで利用可能な以下の重要な機能が実装されている。

  • フロントエンド:ビュー制御、表示モード、光源制御、透過性制御、背景色制御、およびジオメトリハイライト表示機能
  • バックエンド:モデル選択、エレメントの色制御、REST API、およびデモアプリケーション

同社は、動的領域分割や操作、およびレンダリング最適化など、上記以外のC3D Visionの機能もフロントエンドへ移植することを予定している。一方、バックエンドについてはモデルに対する作業やカスタムプロセスの実行のための機能をさらに追加することを予定している。

C3D Web Visionモジュールは、デスクトップレンダリングエンジンC3D Visionと同様に、ほかのC3D Toolkitコンポーネントと緊密な統合が可能であるほか、他社製コンポーネントと共に独立したソリューションとして実行することも可能としている。

可用性

新規C3D Web Visionは、現時点ではテスト用に利用可能となっている。C3D Web VisionはChromeとSafari、およびFirefoxをサポートしている。新規ソリューションの試用については、以下からの問い合わせが必要としている。

Request Evaluation of C3D Toolkit

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