IntelliCAD Technology ConsortiumがCADソフトウェア「IntelliCAD 10.1」をリリース

2021年 8月23日

IntelliCAD Technology Consortium (ITC) 2021年8月18日

2021年8月18日 ―― IntelliCAD Technology Consortium (ITC)は2021年8月18日、IntelliCADシリーズ汎用CADソフトウェアの最新版となる「IntelliCAD 10.1」をリリースした。IntelliCAD 10.1は、新機能の導入に加えてパフォーマンスの大幅な改善が実施されたメジャーリリースとなる。

IntelliCAD 10.1では、エンティティの選択において最大7倍高速化されているほか、グリップ編集やグリップ表示、エンティティスナッピング、および図面の再描画において、最大で2倍高速化されている。
加えて、IntelliCAD 10.1では、地理マップの挿入と関連する作業が可能となるほか、OSのスタートメニューからデフォルトプログラム設定を修復する機能や、表および表スタイルの作成と編集機能、シートセットの作成および編集機能、ダイナミックブロックの挿入機能、PDF形式ファイルインポート用のより高度なオプションの追加、CSV形式およびテキストファイルからの点群データのインポート機能、およびマップファイル(.shp、.sdf、および.sqlite形式)のインポート機能など、さまざまな新機能が導入されている。加えて、CAD製図作業を効率化するために、3Dconnecion社製入力デバイスとの連携が可能となっている。
加えて、エンドユーザー向けの大幅な効率改善を目的とする機能強化として、滑らかなビューの遷移が可能となっているほか、エンティティのクローニングや寸法の分割、クイックグループ機能、ブロックおよびグループ操作用の高度なグリップ機能、Layer Previous(直前の画層)コマンド、マウスのクリックおよびドラッグ時のエンティティ移動解除機能、および選択中のビューポートや全てのビューポート、全レイアウトと全ビューポート、またはModelタブへの画層状態の修復機能が導入されている。加えて、新規Rectangular Array(長方形配列)やPolar Array(極配列)、Path Array(パス配列)、およびEdit Array(配列編集)の各コマンドにおいて、以前のリリースよりも多くのエンティティの配列に関する機能が提供されるとしている。

BIMファイルに対する作業に対応するバージョンのIntelliCADでは、Autodesk Revit 2021形式ファイルのインポートや、AEC図面の単位の検出、既存のエンティティから梁パスへの変換、および.rvt形式ファイルから作成されたBIM背景中の曲線の円滑度(詳細度)を指定する機能などが導入されている。
.dgn形式ファイルをネイティブ形式として読み込み、保存し、編集可能なバージョンのIntelliCADでは、新たにマルチスレッド処理によってファイルの読み込みと再生成が可能となっているほか、複数モデルの使用への対応や、あるモデルからほかのモデルへの相互外部参照への対応、DGNグローバル原点の使用、新規2Dファイルテンプレートを用いた.dgn図面の作成、および2Dモデル内での2Dオブジェクトの作成、および外部色テーブル(.tbl形式ファイル)の読み込みと保存に対応している。加えて、対応するコマンドセットにLayoutやSpell、Find、Clip、Xref、Purgeおよび-Purge、およびEdit Attributeコマンドが追加されている。
開発者向けの強化として、IntelliCAD 10.1では、2021.11バージョンのODA SDKと.NET version 4.8、およびCAcUiDialogの初期実装が組み込まれている。
これらに加えて、エンティティや画層、テキスト、およびユーザーインターフェイスなど、製品全体を通じてさまざまな機能強化や不具合の修正が実施されている。

ProgeSoft社COOのDamiano Croci氏は、「IntelliCAD 10.1バージョンは大変素晴らしいバージョンであり、全ての図面のズームおよびパン操作において、特筆すべき改善が見られます。本バージョンにより、AutoCADおよびその他のCAD製品に対して競争力を発揮できるでしょう」とコメントしている。
ITC代表のDavid Lorenzo氏は、「ITCのメンバーによる、より高速なCADエンジンの探求の結果、IntelliCAD 10.1として結実しました。我々の新たなパフォーマンスベンチマークは非常に高い競争力があるにもかかわらず、このオープンなCADプラットフォームは引き続きITCメンバー企業に対する競業避止保証を維持します。すなわち我々自身が垂直市場へ参入することはありません。ITCメンバーによるIntelliCAD 10.1ベースの製品をコンシューマーが体験できることを楽しみにしています」と述べている。

IntelliCAD 10.1は、64ビット版のMicrosoft Windows 10とWindows 8、およびWindows 7に対応する。また、IntelliCAD Mobile Viewerバージョンでは、WindowsデスクトップとGoogle Android、およびApple macOSとiOSに対応している。
IntelliCAD 10.1に関する詳細情報については、https://www.intellicad.org/intellicad-10.1-releaseから確認することができる。

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