Ansys社とAmazon Web Services社がクラウドベースエンジニアリング解析で協力

2022年 2月 7日

Ansys社 2022年2月4日

2022年2月4日 ―― Ansys社は2022年2月4日、Amazon Web Services(AWS)社と戦略的提携を締結し、Ansys Gateway powered by AWSの優先的推奨パートナーとしてCSP(クラウドサービスプロバイダー)の同社を指定すると発表した。両社の提携を通じ、AWS上でAnsys社製品をデプロイメントすることが可能となり、解析ワークフローがよりユーザーフレンドリーになるだけでなく、Webブラウザーのみでどこからでも容易にソフトウェア機能とストレージソリューションへアクセス可能な柔軟性とスケーラビリティを提供するとしている。Ansys社製品ユーザーがクラウド環境内で接続されたエコシステムアプリケーションを活用することで、市場への製品投入期間の短縮とコスト削減、およびより迅速なイノベーションが実現するとしている。

長期におよび協力関係に基づいて新たに締結された両社間での協力関係を通じて、これまでオンプレミスのHPC(高性能計算)リソースを利用してきた製品開発者や設計者、および技術者などのAnsys社製品ユーザーに対して、場所を選ぶことのないブラウザーベースのソリューションが提供される。全世界に展開するAWSのスケーリング能力や柔軟性、および弾力性を活用することで、クラウド上の完全なCAEやEDA、およびCAD製品環境を管理し、推進できるようになるとしている。

AWS社は、計算能力やストレージから、IoT、デジタルツイン、解析、および機械学習に至るまでの、Ansys社が統合可能な製品領域をはじめとした包括的なフレームワークを提供する。

Ansys Gateway powered by AWSを活用することでAnsysアプリケーションへアクセスすることが可能となり、従来よりも迅速かつ柔軟で、非常にスケーラブルなエンジニアリング解析が実現する。市場への製品投入期間の削減に加えて、従量課金制のクラウドリソースによってコストを削減することも可能となる。Ansys Gateway powered by AWSは、AWS Marketplaceから利用可能で、既存のAnsys社製ソフトウェアアプリケーションへのアクセスが可能となっており、ユーザーフレンドリーなインターフェイスを通じ、最低限の技術的スキルのみでサードパーティアプリケーションを含むAnsysソフトウェアを作成、カスタマイズし、接続することができるとしている。

AWS社Engineering部門バイスプレジデントのBill Vass氏は、「Ansys社の持つ能力とAWSとを結びつけることは、お客様のイノベーションの迅速化を支援するうえでまたとない機会です。これにより、セキュアで信頼性と敏捷性に優れたクラウドを活用してAnsys社の包括的なエンジニアリング解析製品ポートフォリオを利用することがより容易になるでしょう。そして、お客様の国境を越えての拡大に対する障壁を取り払い、設計プロセスにおける解析をより容易に、かつより多く実行できるようになるでしょう」と述べている。

全ての対象プラットフォームに対して数分で、かつグローバルに展開することが可能であるために、クラウドコンピューティングの利点は広い範囲に及ぶ。クラウドコンピューティングの追加の利点として、顧客の全プロジェクトを通じて、セキュリティを保証しながら自身のデータを完全に管理できることが挙げられる。

Ansys社Products部門シニアバイスプレジデントのShane Emswiler氏は、「クラウドコンピューティングにより、ハードウェア障壁やコンピューターの制限が排除されることで、解析を促進し、拡大することで、全てのプロセスとワークフローを効率化することができます。Ansys Gateway powered by AWSを活用することで、AWS上でこれまでより多くの解析をより迅速に、かつより柔軟に実施できることで、イノベーションと効率性を強化できる、より強力な3層型アプローチが実現するでしょう」と述べている。

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