Ansys社がIntel Foundry Servicesクラウドアライアンスへの参入を発表

2022年 7月11日

Ansys社 2022年7月5日

Ansys社は2022年7月5日、Intel Foundry Services(IFS)クラウドアライアンスへの参入を発表した。IFSはIntel社が昨年発表した完全垂直型の独立型ファウンドリービジネス(製造受託事業)である。ファウンドリーのキャパシティーに対する需要の高まりに対応するための取り組みの一環として、Intel社はクラウドサービスプロバイダーとEDAサプライヤーなどと提携し、クラウド上で顧客向けの安全な設計環境の実現を目指している。「Ansys RedHawk-SC」、「Ansys HFSS」、「Ansys Totem」、「Ansys PathFinder」、「Ansys VeloceRF」、「Ansys RaptorX」などのAnsysツールは、相互運用可能でクラウド対応の半導体設計フローの一部として利用でき、現在および将来のIntel社顧客の生産性向上を支援していく。

RedHawk-SCは、世界初のカスタム設計ビッグデータアーキテクチャであるAnsys SeaScape上に構築された、次世代システムオンチップ(SoC)パワーノイズサインオフの電子システム設計およびシミュレーションプラットフォームである。その基盤となる拡張性の高いエラスティック・コンピュート・アーキテクチャは、クラウドを最大限に活用し、ユーザーは最大規模の設計を数秒でロードして何千ものシナリオを迅速に検討することができる。

Intel社 Product and Design Ecosystem Enablement担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのRahul Goyal氏は次のように述べている。「クラウド設計を加速させるIFSクラウドアライアンスの立ち上げを発表できることをうれしく思います。アライアンスパートナーとしてAnsys社が参入したことを歓迎し、クラウド上で効率的な信頼性と検証フローを実現するため、弊社との協力関係を継続できることを楽しみにしています。」

Ansys社の半導体・電子・光学ビジネスユニット担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのJohn Lee氏は次のように述べている。「相互運用可能なマルチフィジックス解析ソリューションである弊社の包括的スイートは、IFSでは初となるクラウド上でサポートをする設計フローにおいて重要な部分を担っています。IFSはマルチフィジックスのパートナーとしてAnsysを選択しました。弊社のプラットフォームは、一般的なEDA設計フローの中で、Ansysの標準的なシミュレーション精度の恩恵を受けながら、ユーザーが独自の新機能開発に取り組める環境をご提供しています。」

RedHawk-SCをはじめとするAnsys社のマルチフィジックスソリューションは、ほかのAnsysツール、EDA実装フロー、さらには顧客の社内開発ソリューションとも連動している。

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