Trimble社が建築プロジェクト管理クラウドツールの「Trimble Construction Cloud Powered by Microsoft Azure」を発表

2022年11月15日

Trimble社 2022年11月8日

Trimble社は2022年11月8日、同社が新たに開発した建築プロジェクト管理クラウドツールの「Trimble Construction Cloud Powered by Microsoft Azure」を発表した。Trimble Construction Cloudは、建設、農業、輸送業界の技術を促進し、DXを加速させるため、Trimble社とMicrosoft社の協力関係の一環として開発された。また、Microsoft社の顧客にとって唯一の建設業界向けクラウドとなっている。

Trimble Construction Cloudは、Logic Apps、Azure DevOps、Azure Kubernetes ServiceなどのMicrosoft Azureのサービスが利用されている。このプラットフォームは、建設プロジェクト全てのフェーズにおいて、プロジェクトチーム、データ、プロセス、複数のステークホルダー(ゼネコン、下請け業者、設計者、エンジニア、オーナーなど)を結び付けることができる。また人、プロセス、ワークフローをつなぐことで、プロジェクトをより良く、早く、安全に、そして環境に配慮して完成させることができるようになっている。そして現場からバックオフィスまでのシームレスなコラボレーションを実現することで、Trimble Construction Cloudは、透明性と実用的なデータが新しい基準となる信頼性の高い環境を提供している。

Trimble社のシニアバイスプレジデント兼チーフプラットフォームオフィサーのJennifer Lin氏は次のように述べている。「Trimble Construction Cloudは、Trimbleのネイティブデータとサービスのエコシステムにより、顧客のビジネス成果を加速させ、向上させることができます。プロジェクトチームがライブでデータを共有しながら、設計、建設、運用、コラボレーション、学習を行えるようにします。このユニークなアプローチは、連結されたワークフロー、正確な空間データ、構築可能なモデルを活用し、エコシステム全体を近代化したうえで顧客の成功を加速させます。弊社は、顧客とパートナーがこれまで以上に生産的で持続可能な成果を上げることを支援でき、誇りに思います。」

Trimble Construction Cloudは、豊富な現場データ、見積り、詳細設計、プロジェクト管理、財務、人財管理ソリューションを含む、目的に応じた連結型建設管理製品である「Trimble Construction One」を強化するクラウドソリューションとしてリリースされる。Trimble Construction One以外のユーザーは、別サービスとしてTrimble Construction Cloudを単独で利用することが可能となっている。

Trimble Construction Cloudには、データの流れと意思決定を自動化し、より効率的で予測可能なビジネス成果を実現するために設計された4つの主要機能が含まれている。

共通データ環境:
タスクに特化したポイントソリューションでは、データの断片化やハンドオフのロスが発生する。建設業界では、建設ライフサイクルのあらゆる部分を処理するさまざまな機器、テクノロジー、ソフトウェア、情報が混在し、それらがより一層増えている。Trimble Construction Cloudは、オフィスと現場作業ツールをつなぐ一元化された共通のデータ環境を備えており、TrimbleとTrimble以外のソリューションが自動的に統合され、1つの使用可能なデータセットになるよう構築される。これにより、データの可視性が強化され、ジョブ、チーム、部門にまたがる関係者が適切な情報を適切なタイミングで入手し、正しい意思決定を行えるようになる。

設定およびカスタムワークフロー:
建設業には多くの反復タスクが存在しているにもかかわらず、多くの業者はいまだに手作業でビジネスを実行しているため、時間がかかり、エラーが発生しやすい状態となっている。Trimble Construction Cloudは、設定およびカスタマイズ可能なワークフローによってこの課題を解決することができる。プロジェクトチームが一般的に使用しているワークフローを活用して、ビジネスのさまざまな側面を自動化するだけではなく、重要な職務や特定のビジネス目標に基づいて独自のものを構築し、配備できる。このクラウドの3つの構成ワークフローには、機械、エンジニアリング、配管(MEP)向けに構築されたModel-to-Procurement、構造物向けのModel-to-Fabrication、そして現場管理向けのCivil bid-to-buildが含まれている。

ライブデータ・モデル共有:
プロジェクトチームにとって、プロジェクト間でリアルタイムにコラボレーションすることは常に困難であった。Trimble Construction Cloudは、TrimbleとTrimble以外のソリューション(Microsoft Teamsなど)をつなぐ独自の機能を提供し、プロジェクトチーム間のコラボレーションを強化・促進することができる。Live Sharing機能により、TrimbleとTrimble以外のソリューションの両方でリアルタイムのモデルコラボレーションが可能となる。これにより、複数のユーザーがQuadri、Trimble Connect、Teklaなど複数のTrimbleソリューションに参加し、モデルの変更をその場で確認することができる。また、Trimble以外のソリューションのユーザーも、同じモデリングプロセスでコラボレーションを行うことも可能となっている。

Trimble開発者ポータル:
Trimble Construction Cloudは、ポートや特定の種類のデータにアクセスするため、ビジネス内のさまざまな組織に働きかける代わりに、Trimble Developer Portalを通じてAPIの発見、学習、サポート、アプリケーションを一元化している。簡単にアクセスできる一元化されたポータルは、より迅速なオンボーディングと統合を促進し、より生産的な開発者体験をもたらすように設計されている。

Microsoft社のグローバルISV販売担当バイスプレジデントであるCasey McGee氏は次のようには述べている。「クラウドベースのソリューションは、今日の市場で競争力を高め、業界を次のレベルに引き上げるように設計されています。Trimble Construction Cloudは、異種システムを接続し、新しいワークフローを提供するため、関係者はDXをさらに強化するために必要な可視性と流動性を手に入れることができます。」

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