浜松ホトニクス、光半導体設計にシーメンスの「mPower」を採用

2022年12月19日

Siemens Digital Industries Software社 2022年12月14日

2022年12月14日 ―― Siemens Digital Industries Software社は2022年12月14日に、光半導体デバイスのリーディングカンパニーである浜松ホトニクス株式会社(以下、浜松ホトニクス)が、次世代光半導体デバイスのパワーインテグリティ解析にシーメンスの受賞歴のあるデジタルソフトウェアmPowerを採用したことを発表した。

光の本質を見極めるために光電変換技術のさらなる進化を追求する浜松ホトニクスは、高感度、高速応答性、高性能を兼ね備えた光半導体デバイスを提供している。フォトダイオード、フォトIC、イメージセンサ、赤外線検出素子、LEDなど、さまざまな波長域(赤外線、可視光、紫外線、X線、高エネルギーなど)に対応する幅広い製品ラインアップは、科学計測、医療、自動車市場など数多くの分野で広く使用されている。

浜松ホトニクス 固体事業部 デザインセンター 第二デザイングループ マネージャー である松原正明氏は、「当社の光IC製品は、厳しい機能要求を満たすために非常に高い性能と信頼性が求められており、パワーインテグリティ解析は非常に重要な技術となっています。シーメンスのmPowerデジタルソフトウェア「mPower」は、ICの性能と信頼性を向上させるための最良の選択肢であると確信しています。当社の設計者は、開発の初期段階でmPowerソリューションを使用して設計を解析していますが、このソフトウェアは、電源設計の最適化をより迅速に行うために確実に役立っています」と述べる。

昨年発表されたシーメンスのmPowerソリューションは、集積回路(IC)のパワー、エレクトロマイグレーション、IRドロップ性能のサインオフ解析をより迅速かつ正確に実行し、実装同等の設計が実際の製造時に性能と信頼性の目標を達成することを確認できるようにする。

シーメンスのデジタルソフトウェア「mPower」は、高速かつ効率的な分散処理により、高精度のパワーインテグリティ解析を実現する。直感的なGUIにより使いやすさを追求したこのソリューションは、最初のコンセプト設計から設計のサインオフまで、IC設計プロセス全体にわたって解析をサポートし、品質やスピードを犠牲にすることなく、より良い設計の実行を支援する。mPowerソリューションは、信頼性とICトレーサビリティを最適化するために、シーメンスのCalibre RVEソフトウェアともシームレスに統合できる。

「シーメンスEDAのインターフェイスおよびEM / IRプロダクトマネジメント担当シニアディレクターであるJoe Davis氏は、「イメージセンサのサイズと複雑さが増すにつれ、これらの非常に大規模な設計のパワーインテグリティを検証することが困難になるとともに、より重要になってきています。浜松ホトニクスは、mPowerソリューションが、高性能・高解像度センサを市場に投入するために必要な容量、性能、統合性を備えていると即座に判断してくれました。より高度な設計の市場投入に向けて協業できることを楽しみにしています」と述べている。

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