Halodi Robotics社がAnsys社のシミュレーションソフトウェアを採用

2023年 1月10日

Halodi Robotics社 2023年1月6日

2023年1月6日―― Halodi Robotics社は、Ansys社のスタートアッププログラムを利用して、日常的な環境で人間と一緒に作業できるヒューマノイドロボットの開発に取り組んでいる。人型ロボットは、建物の夜間パトロール、食料品の品出し、病院での物流業務などの仕事を行うことができるため、深刻化する労働力不足を解消し、重要な人材を高度なスキルを必要とする業務に集中させることが可能になる。Halodi Robotics社は、Ansys社のエリート・チャンネルパートナーであるEDRMedeso社と共同でAnsys社の製品を活用することによって、開発期間を数ヶ月間短縮することができた。

これまでのロボット機器は工場で反復的な精密作業をする姿しか見ることができなかったが、ヒューマノイドロボットの場合は大きく異なり、人間と同じように世界と相互作用することができる。ただし、それを実現するには安全性が非常に重要になることから、Halodi Robotics社はAnsysを活用して、倉庫で重い荷物を持ち上げるのに十分なパワーと、ノートパソコンを取り出して人間に手渡す優しさを兼ね備えたモーターを開発した。

昨年の春、Halodi Robotics社は、ノルウェーの病院Sunnaas Hospitalにおいて、ロボット「EVE」が医療従事者のアシスタントとして物流業務を行うテストを実施した。同病院では、EVEをアシスタントとすることで、看護師が単純な物流業務に費やしていた約200時間が解消され、より多くの時間を患者のケアに割くことができる可能性があることが確認された。

「人と接し、人と働くヒューマノイドロボットを設計する際には、安全性を第一に考えなければなりません。私たちの目標は、受動的安全性を備えた製品を設計すること、つまり全てが失敗となった場合でもロボットが確実に無害であるようにすることです。Ansysを使用して強力かつ安全な電気モーターシステムの設計をシミュレートすることで、当社の第二世代モーターの開発期間を数ヶ月短縮することができました」とHalodi Robotic社のCEOであるBernt氏は述べる。

Halodi Robotics社のエンジニアは、シミュレーションソフトウェア「ANSYS Motor-CAD」を使用して、人間の筋肉のような生体システムを模したモーターを開発した。アクチュエータに接続された合成繊維の糸は、非常に軽量で低速、かつトルクが非常に高いモーターで駆動するが、このモーターがヒューマノイドロボットに必要な高出力と低エネルギーのインタラクションを提供する。

Ansys社のワールドワイドセールス&カスタマーエクセレンス担当副社長であるWalt Hearn氏は、「Halodi Robotics社が成し遂げたことに、私たちは驚いています。制限された構造的な産業環境からロボットを解放し、実世界で人と交流できるようにすることは、ロボット技術において大きな飛躍となります」と語る。

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