Altair社がシミュレーションソフトウェアの「Simulation v2022.2」をリリース

2023年 1月16日

Altair社 2023年1月10日

2023年1月10日 ―― 計算科学と人工知能(AI)の分野で世界をリードするAltair社は2023年1月10日、同社製シミュレーションソフトウェアの最新アップデート版となる「Simulation 2022.2」を発表した。今回のアップデートは、「Simulation 2022.1」の機能を強化し、Altair社のクラウドの弾力性と拡張性、電動化、製品開発能力を向上させるものとなる。

クラウドの弾力性と拡張性

Simulation 2022.2は、ソリューション、アプリケーション、データおよびコンピューティングへの柔軟なアクセスをユーザーに提供し、また、Altair HyperMesh、Altair HyperView、Altair SimLab、Altair Inspireといった主要ツールをブラウザーまたはデスクトップやノートパソコン上で起動できるため、Altair Oneの利便性が向上している。Altair Oneは、ユーザーがどのようなデバイスからでも、ソリューション、データ、チーム、コンピューティングインフラにいつでも接続できるターンキーマーケットプレイスである。

さらに、構造、熱、数値流体力学(CFD)、高周波/低周波電磁気学の分野をカバーするソルバージョブをAltair社のスケーラブルで柔軟なクラウドインフラストラクチャーに投入できるため、ITやハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のリソースが限られている企業の予算やニーズにも対応しやすくなっている。

さらに、ボタンをクリックするだけで、あらかじめ設定されたHPCアプライアンスを作成することも可能となっており、ユーザーは好きなクラウドプロバイダー上でプライベートアプライアンスを作成し、最適な計算ハードウェアを利用してシミュレーションソルバーや、GPUノード上で実行可能なアプリケーションを実行し、流体力学やバルクおよび粒状材料のシミュレーションを可視化することができる。Altair Unitsのバリューベースのライセンスシステムを通じてAltair社のソリューションにアクセスすることで、既存のHPCへの投資を社内、クラウド、オンデマンド、ハイブリッドで最大限に活用することが可能だ。

高信頼性かつ効率的な電子システム開発

最新のソフトウェアアップデートにより、製品チームは電子システム、プリント基板(PCB)、ファームウェア、5Gコネクティビティ開発のあらゆる面において、連携済みのエンドツーエンド環境で共同作業できるようになり、目標をより早く達成できるようになった。Simulation 2022.2は、Altair Flux、Altair FluxMotor、Altair SimLab、Altair Material Data Center間の統合を強化し、ワークフローを効率化し、高度なモデリング機能、電気システム設計の検討と最適化、音響・熱流解析の高速化を実現する。電子システム設計のためのAltair EEVisionでは、デバッグや生産後のサービス更新も可能となっている。

Simulation 2022.2の最新の改善により、企業やチームはコンセプトから生産までの包括的なワークフローを単一の統合環境で開発できるようになり、開発コスト、組織の摩擦、市場投入までの時間、無駄、材料の使用量の削減が可能になる。

信頼性の高い開発判断が可能に

Altair社の統合ソフトウェアソリューションにより、製品ライフサイクルのあらゆる段階において、確かな情報に基づいた意思決定を行うことができるようになる。Simulation 2022.2は、Altair社のシミュレーション製品間の統合を改善し、プロジェクト管理の合理化とリードタイムの短縮を実現する。

Simulation 2022.2では、Altair HyperWorks、HyperMesh、Altair Pulse、Altair HyperWorks CFDが大幅に改良されている。この改良により、ローコードやノーコードの設計およびエンジニアリングツールによるより良いモデリング解析、プリプロセッシングやポストプロセッシングのリードタイムの短縮、サーフェスモデリングの改良、ソルバーとダッシュボード機能の統合、Altair AcuSolveおよびAltair EDEMとの流体トポロジー最適化カップリングの拡張などが可能になった。これらの機能により、ユーザーは手間をかけることなく、最初から正しい設計を行うことができるようになっている。さらに、HyperWorksはAIによって強化され、自動化された部品の識別、特性評価、グループ化や、下流工程で使用するための形状フィーチャーの認識と管理、さらにエンドユーザーへの提案によって、モデリングエクスペリエンスを高めている。

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