CAD Exchanger社がCADデータ変換ソフトウェア「CAD Exchanger 3.23.0」をリリース

2023年11月27日

CAD Exchanger社 2023年11月20日

CAD Exchanger社は2023年11月20日、デスクトップ、ウェブ、モバイルで3D CADデータの閲覧、探索、変換ができる、3D CADソフトウェアの開発者およびエンドユーザー向けソフトウェア群である「CAD Exchanger 3.23.0」のリリースを発表した。

CAD Exchanger 3.23.0で行われた主な機能強化は次のとおりである。

  • NX 2306、Autodesk Inventor 2023および2024のインポート
  • BIMモデル構造の再構築
  • 全世界を対象としたSDKのドキュメントの改訂

Autodesk InventorとSiemens NXの新バージョンをサポート

CAD Exchangerは、新しい形式やバージョンをより迅速に追加するために継続的にプロセスを改善している。前回はAutodesk Inventor 2022のインポートが追加され、最近ではAutodesk Inventorのバージョン2023と2024が追加された。現在ではNX 2306もサポート対象となっている。

BIMモデル構造の再構築

CAD Exchangerの数回前のリリースでは、BIMワークフローに合わせたBIM専用のデータモデルが追加された。これについては、ユーザーからのフィードバックに基づき、幾つかの改良点が導入された結果、ユーザーが完全に有効なモデルを作成できるようになり、オブジェクト、要素、コンテナでの作業がより明確になった。これらのアップデートは全てWTK(ブラウザーでの3Dビジュアライゼーション用ツール)にも適用されるため、ウェブ上での作業がさらに容易になっている。

APIの拡張

CAD Exchangerでは、ユーザーがどの角度からモデルを開きたいかを選択できる特別な方法が開発された。ユーザーは変換行列を設定し、モデルをCAD Exchangerのアルゴリズムに送り、回転、移動、縮小など実施したいことを指示する。以前は、手動で変更しなければならなかったが、現在ではSDKがそれを行うようになったため、大幅な時間短縮と労力の軽減が実現する。

また、今回のリリースでは、ブラウザーでマルチLODファイルをより迅速に読み込めるよう、CDXWEBファイル構造も改良されている。

UnityとUNIGINEのアップデート

Unityとの統合により、ファイル構造の形でテクスチャが完全にサポートされるようになった。ただし、全ての形式でテクスチャ自体がサポートされているわけではないため、エクスポート前にこの点の確認を行うことが推奨される。また、UNIGINEの最新バージョン2.17もサポート対象となっている。UNIGINE 2.17は特に便利な機能を数多く備えているため、UNIGINE 2.17のサポートは多くのユーザーから好ましく思われている。

ドキュメントの改訂

SDKのドキュメントについても向上が図られており、今回のCAD Exchanger最新版のリリースでは、資料の学習と回答の検索ができるだけ便利になるよう、その全てについて改訂が行われた。新しいドキュメントは、全モジュールが揃っており、新しい内容が一貫した構造で提供され、以前のものとは一画をなすものとなっている。3Dビジュアライゼーション用ツールのWTKに基づくオンラインデモやインタラクティブな例題などが盛り込まれた、例題専用の独立したページもできている。

「CAD Exchanger Manufacturing Toolkit」の登場

すでにCAD Exchanger SDKにつ精通している方なら知っているであろうManufacturing Toolkit(コスト見積もり、DFMA、板金作業向けのアルゴリズムセット)は、CAD Exchanger SDKの中核を静かに補完してきたが、間もなく独立した製品として登場する予定となっている。

今回のリリースでは、DFMA、展開アルゴリズム、測定について深く掘り下げ、正確性のみならず、より迅速に実施できるように微調整が行われた。

フォーマットの改良

CAD Exchangerは常にフォーマットを改良することで、ユーザーエクスペリエンスの向上に努めている。今回のアップデートにはIFC、ACIS、Collada、FBX、glTF、NX、OBJ、U3D、STEPの修正などが含まれる。

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