カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者がポリマーインクと塩水を使用した3Dプリント法を開発
2024年 8月 9日
カリフォルニア大学サンディエゴ校 2024年8月2日
カリフォルニア大学サンディエゴ校の技術者たちが、ポリマーインクと塩水溶液を使用して固体構造を作成する3Dプリント法を開発した。この方法では、液体ポリマー溶液であるPNIPAMのインクを塩化カルシウム塩溶液に注入し、塩水と接触させて瞬時に固化させる。これは塩析効果によるもので、塩イオンは水と強く引き合うため、ポリマー溶液から水分が除去され、PNIPAMインクの疎水性ポリマー鎖が高密度に凝集して固形物が形成される。従来のポリマー固化方法では、エネルギー集約的な工程と過酷な物質が必要だったが、この新しい方法では、室温でPNIPAMと塩水の単純な相互作用を利用して同じ結果を得ることができる。また、生成された固体構造は淡水で簡単に溶解でき、液体に戻るため、PNIPAMインクの再利用が可能となっている。