Bluebeam社が新たなAI機能と共創ワークスペース「Bluebeam Labs」を発表
2024年 1月29日
Bluebeam社 2024年1月23日
建築・エンジニアリング・建設（AEC）向けのソリューションとサービスを開発するBluebeam社は2024年1月23日、二つの新しいAI機能と、Bluebeam Cloud内に立ち上げられる共同・共創ワークスペースであるBluebeam Labsを2024年初頭のリリースに向けて開発中であることを発表した。
Bluebeam社はこれまで10年以上にわたり、主力製品であるBluebeam RevuにおいてAIに投資しており、AECプロフェッショナル向けにイノベーションを提供してきた。今回の最新のAIイノベーションは、ビジュアル検索、テキスト認識、バッチ処理といった既存の機能に基づくもので、顧客の生産性を高め、創造的な問題解決を強化し、煩雑な作業を自動化する。
Adolfson ＆ Peterson Construction社の建設プロセス・テクノロジー担当副社長であるFrank Sarno氏は、業界の現況について、「Bluebeamは20年以上にわたって、AEC業界の多くの企業にとってペーパーレス化の先駆者であり、チームの情報作成、コラボレーション、コミュニケーションの方法を根本的に変えてきました。現在、設計と建築の新しく革新的な方法に対する需要は加速しており、業界は、より早く、より持続的に、より低コストで、より質の高い仕事を提供することを求められています。イノベーションへのコミットメント、顧客のプロセスへの関与、現実の課題の解決を通して、Bluebeamは当社のような企業がこうした要求に応えられるよう支援してくれています」と述べている。
Bluebeam は、2024年4月に最新製品のリリースを予定しているが、これにはAIを強化した二つの新機能が含まれる。
一つめの新機能は、Revu 21で図面のオーバーレイと比較を行う「Auto Align」機能である。Auto Alignは、各図面リビジョンの3点を手作業で揃えるという、面倒でミスの起こりやすいステップを減らし、ユーザーは図面間の差異をより早く理解できるようになる。現在、オーバーレイと比較機能はBluebeamの顧客により年間500万回以上使用されており、強力な機能ではあるものの、このプロセスには数回のクリックと1図面あたり最大2分の時間がかかる。Auto Alignオプションと刷新されたインターフェイスにより、この作業は最短15秒にまで短縮され、最大80%の迅速化につながる。
もう一つの新機能は、Bluebeam Cloudに図面をインポートする際にタイトルブロックを自動認識する機能である。図面のタイトルブロックは貴重な情報であり、手入力による時間のロスや、ミスが発生するリスクは回避したい。AIによって、Bluebeam Cloudは瞬時に重要な図面情報をメタデータとして抽出し、プロジェクト全体で活用することができるため、時間を節約し、精度を高めることができる。
Bluebeam LabsでAIイノベーションを共同創造
Bluebeamは情熱的なユーザーベースを有しており、ユーザーからの声によって同社の製品ロードマップを決定してきたが、今後それをより直接的に活用するために、クラウドベースのコラボレーション・ワークスペース「Bluebeam Labs」を導入する。Bluebeam Labsは、新しいソリューションの開発に顧客を参加させるために作られたもので、全ての顧客に提供される前に、アイデアやテクノロジーをデモし、検証することができる。Bluebeam Cloudのユーザーは、製品ソフトウェアへの統合に先立ち、初期のコンセプトの未来を形作るために招待される。
Bluebeam社のCEOであるUsman Shuja氏は、「AIは、顧客のエクスペリエンス、生産性、Bluebeamから得られる価値を高める実用的なイノベーションであるべきだと私たちは考えています。Bluebeam Labsを通じて、私たちはお客様をより早くイノベーションプロセスに招待し、より多くの関与とフィードバックを得ながらソリューションを共同創造していきます。これこそが、今後何年にもわたって業界をリードし続ける方法なのです」と述べている。
Bluebeam Labsを通じて発表される最初のAIベースの機能は、3D Drawingsである。3D Drawingsは、AIを活用して最大数百の2D図面を3D空間に配置する。このプログラムでは、デジタルの折り紙のように、直感的に折り目をつける場所が理解でき、最高水準の3Dビジュアライゼーションとプロジェクト理解の深化を実現する。3D Drawingsの技術テストを希望する場合は、www.bluebeam.com/Bluebeam-Labsのウェイティングリストに登録できる。