Siemens Digital Industries Software社がIMTS 2024でデジタルスレッドを活用したイノベーションを発表
2024年 9月10日
Siemens Digital Industries Software社 2024年9月2日
Siemens Digital Industries Software社は、米国シカゴで204年9月9日から開催される世界最大規模の製造技術展示会であるIMTS 2024に出展し、エンドツーエンドのデジタルスレッドを活用して電気自動車(EV)の高性能コンポーネントを製造する斬新(ざんしん)なアプローチを紹介する。この技術では、自律走行電気自動車であるeRodのトランスミッションハウジングを再設計し、特にスポーツモードでの大きな力に耐え、減速時のノイズと振動を低減することに注力が置かれた。Siemensは、同社のXceleratorソフトウェアと同社パートナーの広範なエコシステムを駆使してデジタルマニュファクチャリングの限界に挑戦している。また同社は、積層造形用に設計段階をどのように最適化したかも紹介する。
積層造形向けに設計を最適化
eRodのトランスミッションハウジングの強化
eRodのトランスミッションハウジングを高性能走行に向けて強化するため、SiemensのXceleratorポートフォリオにある高度な設計ツールを活用して、軽量化を図りながら構造の完全性を高めた。トポロジーの最適化により、性能を損なうことなく大きな力に耐える材料レイアウトが実現している。このプロセスにより、コンポーネントが強化されただけでなく、減速時のノイズや振動も低減された。
一つのCADモデルにデータを統合
トランスミッションハウジングの設計を最適化するには、既存のデータと新しいデータの両方を一つのパラメトリックCADモデルに統合する必要があった。これにより、ファセットデータとB-Repデータを同時に扱うことができ、全ての変更がモデル全体で更新されるようになった。その結果、設計プロセスが効率化され、ミスが減り、生産準備が迅速になった。
積層造形の設計障壁を克服
積層造形のための設計では、最初のイテレーション(反復)から生産可能な部品を作成するため、従来の障壁を克服する必要があった。ここで重要なのは、積層造形用に最適化された設計を効率的に開発すると同時に、Simcenter 3Dシミュレーションの統合を使用して設計とプリントを検証し、同じ関連環境でビルドトレイを準備することであった。
Siemensと同社のパートナーは、オールデジタルのアプローチを活用することで、デジタルマニュファクチャリングの再定義を行っている。Siemensの積層造形ソリューションは、最先端の設計ツールと革新的な製造技術の統合の威力を実証し、従来のものを凌駕して長持ちするコンポーネントを生み出す。IMTS 2024では、Siemensがいかにしてエンドツーエンドのデジタルスレッドでデジタル製造の未来をリードし、自動車業界の新たな基準を打ち立てているかが発見できる。