ALLPLAN社がBIMソフトウェア「ALLPLAN 2025」をリリース

2024年10月28日

ALLPLAN社 2024年10月18日

ALLPLAN社は2024年10月15日、同社製BIMソフトウェアの最新版「ALLPLAN 2025」をリリースした。ALLPLAN 2025は、設計および建設ワークフローの新たな標準となるもので、建築家、エンジニア、製造業者、建設の専門家がこれまで以上に効率的に協働できる先進的な機能を備えている。AIを活用した強力なビジュアライゼーション、自動化された設計ツール、シームレスなリアルタイムのコラボレーションにより大幅な生産性向上を実現し、精度に優れた上質なプロジェクトを可能にする。ALLPLAN 2025は、プロセスの効率化と分野横断的な連携の向上により、AEC業界におけるイノベーションの新時代へと続く道を切り開く。

建設業界では、労働力不足やコスト上昇を背景に、より迅速で効率的なプロセスが求められている。これに対応するために、ALLPLAN 2025は、自動化されたワークフロー、リアルタイムのデータアクセス、強化されたコラボレーションを提供し、競争力の維持とプロジェクトのさらなる成功を実現する上で役立つものとなっている。「設計から施工までの革新的なワークフローとリアルタイムのコラボレーションを提供し、生産性を大幅に向上させるALLPLAN 2025は、AECのプロフェッショナルに変革を起こす製品です。当社のAIを活用した自動化ツールは、時間を短縮するだけでなく、プロジェクトの品質と創造性を高め、真の協働とイノベーションを促進します」と、ALLPLAN社の最高製品・戦略責任者であるEduardo Lazzarotto氏は述べる。

建築家向けのAI活用型のビジュアライゼーションから土木技術者向けの高度な鉄筋モデリングまで、ALLPLAN 2025はあらゆる分野においてワークフローがスムーズかつ効率的なものであるようにする。以下、各種AEC分野における主な機能を紹介する。

建築設計に関するハイライト

建設業界では、労働力不足やコスト上昇を背景に、より迅速で効率的なプロセスが求められている。これにALLPLAN 2025は、アイディア創出プロセスをサポートするためにAIを活用したビジュアライゼーションワークフローを導入している。AI Visualizerツールを使用するとクラウドで画像が生成されるため、追加コストやハードウェアの制限なしに、数秒でビジュアライゼーションが作成できる。この新しいツールは、初期および後期の設計段階においてインスピレーションを提供するもので、建築物の外観および内装の両方のビジュアライゼーションに最適である。

建設業界では、労働力不足やコスト上昇を背景に、より迅速で効率的なプロセスが求められている。これにまた、ALLPLAN 2025は、BIMワークフローにも大幅な改善をもたらす。新しい天井システムツールは、吊り天井のモデリングと管理を高速化し、照明、煙探知機、換気システムなどの建築設備の調整と視覚化を容易にする。複雑なコンポーネントを持つプロジェクトでは、多層スラブ機能が強化されたことで、多層スラブの設計、計画、修正が簡素化され、さまざまなプロジェクト段階の要件を容易に満たせるようになった。

建設業界では、労働力不足やコスト上昇を背景に、より迅速で効率的なプロセスが求められている。これに設計者は、最新の基準に応じてモデルと設計品質を最適化するコンテンツを常に求めている。このようなタスクをサポートするために、Content Connectorが強化され、3DFinditプラットフォームとの統合がサポートされるようになった。

エンジニアリングに関するハイライト

建設業界では、労働力不足やコスト上昇を背景に、より迅速で効率的なプロセスが求められている。これに最新バージョンのALLPLAN 2025では、ソフトウェアのマルチマテリアル機能がさらに強化され、より効率的なモデリングツールや詳細化ツールが提供されるようになった。

建設業界では、労働力不足やコスト上昇を背景に、より迅速で効率的なプロセスが求められている。これに任意のサーフェスに沿って鉄筋を自動配置できる機能によって、それぞれのバーの個別のモデリングが不要となり、構造エンジニアの作業時間が大幅に短縮できるようになった。また、自由形状の鉄筋の機能は、3D自由形状ジオメトリだけでなく、スラブや壁にも対応している。これについて、gbc engineers社のマネージングディレクターであるDaniel Bacon氏は、「ALLPLAN 2025の自動鉄筋配置機能の強化により、設計作業の手間がさらに軽減されることでしょう」とコメントしている。

AutoConverterは、BIMPLUSを介してALLPLANクラウドでホストされているサービスで、3Dジオメトリモデルから構造モデルを作成し、幅広い構造解析ソリューションにエクスポートすることができる。このAutoConverterが強化され、面内および面外の両方で、曲がり梁の処理に対応するようになった。これは、複数の曲線要素を持つ建築的に難しい構造に役立つ機能である。

さらに、鋼材の接続部のモデリングがさらに強化され、ユーザーエクスペリエンスが向上し、ユーロコード3に準拠するようになった。これにより、接続部の設計、詳細設計、製作においてSDS2とのより緊密な統合が可能となる。

ALLPLAN、FRILO、SCIAの合併により、構造エンジニアと鉄筋詳細作成者が緊密に連携して作業を行う新たな機会が生まれた。技術プレビューとして、ALLPLAN 2025では、縦方向鉄筋の数と直径、スターラップ鉄筋の直径と間隔などの鉄筋パラメータを、FRILO B5+の柱プログラムからALLPLAN 2025の自動柱型筋に転送する機能が導入された。

インフラに関するハイライト

Allplan Bridgeで強化された機能が、新たに開発されたALLPLAN Civilに搭載され、橋梁だけでなく、あらゆる種類の土木構造物の設計が可能となった。

鉄筋のパラメトリックモデリングという新しいアプローチにより、土木構造物の鉄筋形状を簡単に複数定義できるようになり、ワークフローの合理化と、生産性および精度の向上が実現した。これについて、StructuralGlass.orgの創設者であるCiprian Popa氏は、「ALLPLAN 2025の鉄筋パラメトリックモデリングアプローチは、ワークフローを大幅に合理化し、生産性と精度を向上させます。これは、設計と建設の自動化に向けた大きな一歩です」と語る。

プレキャスト桁橋の設計・施工ワークフローを自動化するまったく新しい設計が可能になり、ナビゲーションツリーの改善によって、プロジェクト処理とデータ管理の向上が実現する。また、パラメトリック交差の改良やデジタル地形モデリングの強化により、優れた道路設計がサポートされるようになっている。

ALLPLAN 2025では、一般的な設計要素の定義済みテンプレートを使用することで、詳細なモデルを迅速に作成し、プロジェクト全体の一貫性を確保することができるようになった。このアプローチはワークフローを効率化するだけでなく、更新と調整が容易になり、全体的な精度と生産性が向上する。

ファブリケーションと建設のハイライト

ALLPLAN 2025は、設計から施工まで、さまざまな建設プロセスに基づくマルチマテリアル要件の優れた調整を可能にするワークフローを実現する。

ALLPLAN社は、プレキャスト業界、プレキャスト設計者およびプレキャスト製作者向けの技術統合とワークフロー向上を継続的に行っている。ALLPLAN 2025では、プレキャストデータ検証ツールが強化され、プレキャストの設計と詳細化におけるエラーを最小限に抑えるための重要なツールとなった。これにより、高品質でエラーのないプレキャストコンクリート部材の製造が可能となり、ユーザーはモデルを信頼して、正しい情報を得ることができる。

また、ビューや断面におけるテクスチャの処理が向上し、最適なプランやレイアウトなど、一貫性のあるアウトプットが可能になった。プレキャスト部品については、統一されたビューや断面が複数の材料でも用いられるようになり、操作性の向上と時間の節約が実現している。

さらにALLPLAN 2025では、掘削モデラーのアップデートが行われ、小規模な掘削工事用の土層や個別のレポートが作成できるようになった。加えて、型枠計画用のアドオンにより、型枠壁要素の自動割り当てが可能になった。Peri Maximo型枠システムも追加されている。

プラットフォームのハイライト

ALLPLAN 2025は、AEC業界における複数の分野での使用と相互運用を目的として設計された強力なソリューションであるALLPLAN Cloudサービスを通じて、設計から施工まで協働的なワークフローを実現する。その一例として、建設ソフトウェアソリューションであるBluebeam Studioとの新しいワークフローにより、Bluebeam Studioのプロジェクト環境からALLPLANのワークフローにドキュメントを簡単に取り込むことができるようになった。これにより、異なるプロジェクト段階におけるデジタル配信環境が提供されるようになり、3Dと2Dのデータを同期化して、プロジェクト関係者と交換することが可能になる。

さらに、ナビゲーションロジックが改良され、3Dおよび2Dのモデリング空間での回転、ズーム、方向転換がより簡単になった。このアップデートは、建築家やエンジニアのナビゲーション体験と生産性の向上を目的としたものである。

ALLPLAN 2025の発売時期

ALLPLAN 2025ならびに14日間の無料体験版は現在ダウンロード可能である。

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