SimScale社がHexagon社と戦略的提携を発表

企業設計チームのコラボレーションを強化

多分野にわたる大規模な設計チームで既存のシミュレーションサポートを利用している場合は、設計部門と解析部門間の壁が低くなり、より協力的な環境が促進されるというメリットが受けられる。このソリューションは、設計者が設計プロセスの早期段階でシミュレーションを活用できるようにすることでチームのワークフローを効率化し、設計の反復作業を迅速に行い、物理的なプロトタイプの数を減らし、イノベーションを加速するのに役立つ。この協調的なアプローチにより、チームはより多くの情報を基に迅速な意思決定を行うことができ、全体的な生産性と設計精度が向上する。

卓越した使いやすさと拡張可能な展開

この共同ソリューションは、使いやすさと展開スピードを重視して一から設計されており、インストールや大規模なITサポートは不要である。エンジニアはSimScaleのブラウザベースのインターフェイスから直接、Hexagon社のMarcソルバーにアクセスでき、スムーズで直感的なユーザーエクスペリエンスが得られる。高度な非線形構造およびマルチフィジックスソルバーであるMarcは、幅広いエンジニアリング用途に優れた力を発揮し、自動車、航空宇宙、エネルギー、エレクトロニクス、製造など、あらゆる業界の垂直統合に欠かせないツールとなっている。その堅牢な機能により、塑性、超弾性、疲労などの複雑な材料挙動を正確にシミュレーションでき、エンジニアは構造やコンポーネントの損傷や故障を予測することができる。板金加工のような製造プロセスから、石油・ガス分野における重要なシール解析まで、Marcは非常に困難な技術問題に対処するための包括的なソリューションを提供している。この機能と堅牢で実績のあるプラットフォーム技術を組み合わせることで、要求が非常に厳しいシミュレーションでもクラウド上で効率的かつ効果的に管理できるようになる。さらに、SimScaleのライブインプロダクトサポートは、G2によるシミュレーションおよびCAEソフトウェア部門のユーザー満足度ランキングで1位に選ばれたことからも明らかなように、全てのユーザーに独自のセーフティネットを提供している。

製品主導型成長アプローチによる導入の加速

SimScaleプラットフォームは、独自の製品主導型成長アプローチも特徴としており、透明性の高いユーザー管理とリアルタイムサポートにより、セルフサービスの学習と導入を通じて60万人以上のエンジニアをサポートしている。これにより、組織はシミュレーション機能を迅速に導入して、規模を拡大することができ、チーム全体に幅広い認知と関与を促すことができる。さらに、このソリューションは堅牢なシミュレーションテンプレートを提供しており、セットアップも事前設定済みであるため複雑な解析も簡素化され、専門家でなくても正確なシミュレーションを簡単に実行できる。また、全てのシミュレーションについて確立された基準の遵守を保証することで、誰がアクセスしてもチーム全体でコンプライアンスを維持することが可能になる。

Hexagon社のマルチフィジックス担当副社長であるSubham Sett氏は次のように述べている。「SimScale社との提携により、当社の世界トップクラスのシミュレーション技術をより幅広い市場に提供できるようになります。私たちは、靴のデザインから3Dプリントまで、これまで予想もしなかった用途でMarcが非常に有効に活用されていることを発見した。これは、中小企業と大企業が自信を持って困難な非線形材料と用途を探究し、これまで以上に迅速に結果を達成できるようになる素晴らしいソリューションです」。

また、同氏は「Marcは、CAEの専門家にとって、何十年にもわたり非常に優れた主力製品であり続けています。当社は、Virtual Manufacturing Suiteを通じて、この技術を製造シミュレーションユーザーに展開しました。SimScale社との提携により、当社のビジョンである、全てのユーザーへのアクセスを民主化するという目標を達成するための大きな一歩を踏み出すことができます」と語る。

SimScaleのCEOであるDavid Heiny氏は「この提携は、エンジニアリングコミュニティにとって大きな前進です。両社の共同ソリューションは、複雑なインストールから重いローカル処理まで、シミュレーションの従来の課題を解消し、世界中のエンジニアが構造解析の潜在能力を最大限に活用できるようになります」と述べている。