Siemens Digital Industries Software社がシミュレーションソフトウェア「Simcenter」をアップデート
2025年 1月27日
Siemens Digital Industries Software社 2025年1月20日
Siemens Digital Industries Software社は2025年1月20日、同社製シミュレーションソフトウェア「Simcenter」の最新アップデートを発表した。今回のアップデートでは、航空構造解析、電動モーター設計、ギア最適化、スマートバーチャルセンシングに関する機能が強化されている。この機能強化は、ワークフローの効率化、認証の迅速化、システム性能に関する深い洞察の提供を目的としたものである。
Siemens Digital Industries Software社のシミュレーション&テストソリューション担当上級副社長であるJean-Claude Ercolanelli氏は、「Siemensは、イノベーションを促進し、効率性を向上させ、より持続可能でコネクテッドな未来をサポートするツールを提供しています。当社のSimcenterポートフォリオは、エンジニアリングシミュレーションを変革していくものです」と述べる。
主なアップデートと利点を以下紹介する。
統合された航空構造解析:Simcenterは、フリーボディダイアグラムと安全マージン(MoS)計算の作成を自動化し、認証スケジュールを20%短縮するが、今回のアップデートで、高価な社内ツールを使用することなく航空機モデル全体の荷重経路を評価し、フルエンベロープのMoS解析を実行できるようになった。
アキシャルフラックスモーターのシミュレーション:Simcenterで、コンパクトで高出力密度のモータの設計とシミュレーションを迅速に行えるようになった。Siemensの Simcenter E-Machine Designソフトウェアを使用して軽量設計を迅速に作成し、Simcenter 3Dソフトウェアを使用した3Dシミュレーションにシームレスに移行して、包括的な電磁気、熱、機械的性能評価を行うことができる。
ギア設計の最適化:ギアボックスの騒音、振動、ハーシュネス(NVH)性能を向上させるため、軽量ギアブランクのパラメータ化と最適化フレームワークが導入された。これらのツールは後段階における設計変更を減少させ、開発サイクルを効率化させるのに役立つ。
スマートバーチャルセンシングの拡張:Simcenterの剛体モーションセンサと損傷評価ツールが拡張され、厳しい試験環境においても機械の耐久性と残存耐用年数に関する洞察を提供できるようになった。
シミュレーションの効率化とコラボレーション:ボクセルメッシュの改善によって積層造形シミュレーションが200%高速化した。さらに、モデルデータの一元化と荷重・境界条件の転送の効率化により、コラボレーションが強化されるようになった。