Siemens Digital Industries Software社が中小企業向けAI駆動型PCB設計ツール「PADS Pro Essentials」と「Xpedition Standard」を発表
2025年 5月26日
Siemens Digital Industries Software社 2025年5月22日
Siemens Digital Industries Softwareは2025年5月21日、「PADS Pro Essentials」および「Xpedition Standard」ソフトウェアを発表し、これらを活用して、AIを活用した電子システム設計技術を中小企業にも利用しやすくすることを発表した。
Siemens社のプリント基板(PCB)設計技術であるXpeditionテクノロジーをベースに開発されたこれらの新製品は、直感的なユーザーエクスペリエンス、統合されたクラウドコラボレーション、AIによる自動化を組み合わせることで、世界最先端のエレクトロニクス企業が信頼するプロフェッショナルグレードの機能を小規模チームや独立したエンジニアに低額なコストで提供する。
Siemens EDAシニアバイスプレジデントであるAJ Incorvaia氏は、「本日の発表は、より多くの人が高性能PCB設計を利用できるようにし、PCB設計ワークフローにAIの変革力をもたらすという当社の戦略において大きなマイルストーンとなるものです。PADS Pro EssentialsとXpedition Standardにより、小規模チームが品質や予算を犠牲にすることなく、より速く、よりスマートに、自信を持って設計できるようなスケーラブルなソリューションを提供します」と述べる。
PADS Pro Essentialsは、Siemens社の実績あるXpeditionテクノロジーをベースに構築された効率的なクラウド接続設計環境をエントリーレベルの価格で提供する。独立系エンジニアや新興企業向けに設計されたこの製品には回路図キャプチャ、レイアウト、シームレスな設計エクスペリエンスが含まれ、プロフェッショナルグレードのPCB設計ツールへの障壁を下げるものとなっている。また、Essentialsティアでは、CELUSが提供する統合された共同ブランドのフロントエンドも導入されており、エンジニアはAI支援による回路図およびBOM生成でインテリジェントな機能ブロックを使用して設計できるようになっている。
Xpedition Standardは、コスト効率と高度な機能のバランスが必要な成長途上のチーム向けに構築されており、設計の再利用、バリアント管理、高度な配線自動化、ネイティブ3Dレイアウトなどの強力な機能、そしてメカニカル、製造、サプライチェーンの関係者間のより深いコラボレーションを推進する機能が導入されている。さらに、トークンベースのオプションを使用して機能を拡張することも可能となっている。トークンベースのオプションは、PCB解析やリジッドフレックス基板設計のためにSiemensのHyperlynxソフトウェアによって完全に統合されたプリ・レイアウトおよびポスト・レイアウトのシグナルインテグリティ解析など、より高度な機能へのオンデマンドアクセスを提供し、フル・ティアへのアップグレードは不要である。
Shrouk El-Attar consultancy社創設者のShrouk El-Attar氏は、Xpedition Standardについて次のように述べている。「Xpedition Standardをじっくりと見て、純粋に感銘を受けました。Siemensは明らかにエクスペリエンスを再構築しており、直感的かつ現代的で、予想していたよりもはるかに接続と統合が進んでいます。使用初日から、実際の仕事のやり方に合わせて作られたツールのように感じました。ソフトウェアと格闘することなく、実際の設計作業を進めることができています」。
Siemens Xceleratorの産業用ソフトウェアポートフォリオの一部であるXpeditionファミリーは、個人ユーザーからグローバル企業まで、エンジニアと共に成長できるように設計されている。統一されたユーザーエクスペリエンス、設計ライブラリ、クラウドベースのコラボレーションインフラは、チームやプロジェクトの要件が進化しても、シームレスなアップグレードパスを提供する。