ENGYS社がCFDソフトウェア「HELYX 4.4.0」をリリース
2025年 8月25日
ENGYS社 2025年8月15日
オープンソースの数値流体力学(CFD)ソリューションのプロバイダーであるENGYS社は2025年8月13日、同社製CFDソフトウェアの最新版となる「HELYX 4.4.0」をリリースした。今回のアップデートでは、生産性の向上、モデリング機能の拡張、シミュレーション性能の向上を目的とした機能強化が実施されている。
また、このリリースには、HELYX 4.4.0の新機能が最大限に活用できるように設計されたHELYX-Coupled、HELYX-AdjointおよびHELYX-Marineアドオンの最新版が含まれている。
HELYX 4.4.0の新機能
バージョン4.4.0では、以下をはじめとする追加機能と機能強化が導入されている。
- リモートファイルブラウザ:SSH経由でGUIからリモートファイルを直接閲覧可能。ケース設定の効率化のための完全なディレクトリマウント機能も完備。
- ジオメトリツールの強化:Rhino 3DMファイルのインポート、フィーチャ角度によるサーフェスの自動分割、新しいCADコンバータによる3Dサーフェスファイルから2Dリボンへの変換。
- 先進的なメッシュ生成機能:等方性、異方性、円筒座標ベースメッシュの新しいオプション、2Dメッシュ生成専用の新しいインターフェース、近壁レイヤーの滑らかさの向上、メッシュ生成のクリーンさを向上させるパッチ保持とスナッピングオプションの強化。
- 新しい設定機能:ブレーキ冷却シミュレーション用の熱伝達モデリング用に熱境界ソースを追加、動的アクティベーションを備えた新しいセミインプリシット・スカラーソース、植生モデリング用の新しい湿度ソース、新しい多孔質媒体熱モデル、VOFシミュレーション用の圧力境界条件の強化。
- 新しいポスト処理ツール:外部データセット(PVD、VTK、Ensight)のインポートオプションの追加、代数式を使用したチャート作成ツールの拡張、ターボ機械の性能監視機能の強化、高速かつ容易な結果分析を実現するランタイム可視化機能の向上。
ソルバーとパフォーマンスの向上
HELYX 4.4.0では、GUIのアップデートに加え、既存のソルバーとメッシュ作成ワークフローに関する次の機能強化が実施されている。
- 先進的なマルチフィジックスシミュレーションに対応したUnified Solver Framework (USF)を完全にサポートする新しい反応流ソルバー。
- 先進的なキャビテーションモデルと拡張された統計的収束評価ツールによる定常状態多相流ソルバーの最適化。
- 単精度ソルバーのパフォーマンス向上。