Octave社が3D CADソフトウェア「BricsCAD V26.2」をリリース
2026年 4月13日
Octave社 2026年4月6日
Octave社は2024年4月1日、同社製3D CADソフトウェアの最新版となる「BricsCAD V26.2」をリリースした。BricsCAD V26.2は、開発企業であるBricsys社がOctave社へと移行してから初のアップデート版であり、30の新機能と機能強化が追加されている。BricsCAD V26.2では、ツールの切り替え、データの操作、反復作業の高速化、既存コンテンツの再利用など、日常的なCADワークフローの改善に重点が置かれており、日々の業務に目に見える変化をもたらす的を絞った改善により、これらのワークフローがより効率的かつ管理しやすいものとなっている。
汎用設計向け BricsCAD:より高速で柔軟なワークフロー
V26.2の改善点の多くはCADの中核機能に焦点を当てたもので、BIM、機械、測量ワークフローを含むBricsCAD ProおよびBricsCAD Ultimateで利用可能である。
中心となるのが、インターフェースに直接組み込まれた新しいAI駆動型パネル「BricsCAD Assist」であり、これにより、ユーザーは描画から離れることなくドキュメントや操作ガイド、回答を検索できるためコンテキストの切り替えを削減できる。この考え方は、ジオメトリとのやり取りにも反映されている。プロパティに基づく選択によるフィルタリングにより、ユーザーはクエリを定義・再利用して、エンティティの選択、選択解除、セットの絞り込みなど、エンティティの分離を迅速に行える。また、選択内容に応じて関連アクションが表示されるグリップベースのコンテキスト編集と組み合わせることで、編集作業がより直感的になり、コマンドへの依存度が低くなる。
現在、米国以外でのみ利用可能なダイナミックブロックは有意義な進化を続けている。ユーザーはダイナミックブロック用の拘束パラメータを作成し、ツールパレットを通じてダイナミックブロックのプロパティを管理できるようになった。また、作成後のブロックもより柔軟になり、作成後に編集可能なダイナミックブロックのアクションプロパティ、バリエーションのためのダイナミックブロック用ルックアップテーブル、そしてダイナミックブロック向けのより充実したBEDIT機能などが追加された。ダイナミックブロックを一貫した動作で挿入できるようになったことで、実際のワークフローにおいてもより予測可能な結果が得られるようになっている。
手作業を削減する改善も実施され、PDFからインポートしたSHXテキストを変換・編集することで、インポートされたテキストを自動的に編集できるようになった。また、描画の健全性を向上させるための通知がバックグラウンドで実行され、潜在的な問題を早期に特定する。また、データ抽出時には、データ抽出ウィザードで出力前にデータを並べ替えられるようになり、結果がすぐに利用しやすくなっている。
寸法作業もより効率的になった。寸法記入時間を短縮するQDIMアドバンストモードにより、プレビューと制御機能を内蔵した単一のワークフロー内で、多方向の連鎖寸法の記入が可能になる。
その他にも、再利用を容易にする図面ビューの変換や図面スタイルおよび設定のインポートなど、プロジェクト間における再利用性と一貫性を向上させるための改善が実施された。
BricsCAD BIM:データの連携と管理の向上
V26.2におけるBricsCAD BIMのワークフローは、特にツールやチームをまたいで作業する場合の予測可能が向上した。
Autodesk Construction CloudおよびBentley ProjectWiseとの新たな連携により、より広範なプロジェクト環境との接続が容易になった。システム間でのデータのエクスポートや再インポートが不要になり、ワークフローがよりシームレスになった。
BricsCAD内においても、ユーザーにとって最も重要な部分でパフォーマンスが向上した。BIMセクションのパフォーマンスが向上したことで大規模モデルでの作業が容易になり、詳細レベル(LOD)全体にわたってBIMデータが保持されることにより、プロジェクトの進化に伴う一貫性が確保される。
データのエクスポートも透明性がより高くなった。新しいIFCエクスポートダイアログボックスでは、共有される内容を確認できるほか、フィルターやユーザープロファイルを使用して出力をより正確に制御できるようになっている。
BricsCAD Mechanical:統合性の向上と、より信頼性の高いモデル
BricsCAD Mechanicalユーザーにとって、V26.2は安定性と統合性に重点が置かれたバージョンとなっている。
BricsCADはSiemens TeamcenterおよびAutodesk Vaultの両方に直接接続できるようになり、PLMおよびPDMワークフローが設計環境にさらに近づいた。これにより、BricsCADから離れることなく製品データを管理しやすくなった。
同時に、AutoCAD Mechanical 2022形式を含むDWGサポートの改善により、旧形式のファイルや外部ファイルとの連携がよりスムーズになった。メカニカルDWGの安定性が向上したことで、図面を開いたり編集したりする際の中断が減少する。
モデリングワークフローについても重点的な機能強化が行われている。対象を絞った修正のための局所的な板金修復機能により、部品全体を再作成することなく特定のフィーチャーを修正できるようになった。また、関連付けられたタイトルブロックと機械データにより、アノテーションに機械的特性を直接簡単に含められるようになった。
土地測量士向けBricsCAD Pro:データから成果物へのプロセスを高速化
BricsCAD V26.2では、測量ワークフロー向けに新機能の導入とデータサポートの拡張の両方が実施された。
特に影響力の大きい追加機能が点群からの線形フィーチャー検出であり、手動でフィーチャーをトレースする代わりに、スキャンデータから線、ポリライン、サーフェスを直接生成できるようになった。
地形データのサポートも拡張され、GEOTIFFやASCIIグリッド形式を含むデジタル標高モデル(DEM)のインポートおよびエクスポートが可能になった。
また、Leica Infinityとの統合によって地理空間データワークフローへの直接接続が可能となり、中間工程が減少した。出力内容を提出する段階についても、GISエクスポートコマンドオプションの改善に加え、より一貫性のあるインターフェースと共有プロファイルにより、プロセスの効率化が図られている。
図面の一貫性にも注目が向けられ、土木プロジェクト向けの図面スタイルや設定をインポートする機能が追加された。
ユーザーの作業に合わせて設計
BricsCAD V26.2では、実務におけるCAD作業の効率化に重点が置いており、反復作業の削減、チームが既に使用しているツールとの連携強化、作業中の操作性の向上などの改善が図られている。ユーザーは、これらの変更の多くを、必要なものを見つける速さ、問題を修正する速さ、そして次の作業へ移る速さとして、ワークフローの中で毎日実感できるはずである。