建築杭基礎の設計計算 Ver.9がリリース

FORUM8新製品情報2023年7月:建築プラントスイート バンドル製品

建築基準に準拠した基礎の設計を支援するプログラムです。「支持力に対する検討」「水平力に対する検討」をサポートします。長期・短期の検討に加え、終局状態の検討を一括で行えます。

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Ver.9.0.0 改定内容

  1. 「基礎部材の強度と変形性能(2022 日本建築学会)」に対応。
  2. 杭頭接合部の照査結果のN-M図出力に対応。
  3. パイルキャップ符合の自動設定に対応。
  4. 64bitに対応。

荷重レベルに応じた低減係数への対応

2022変形性能においては、荷重レベルに応じて以下の低減係数が考慮されます。

レベル1荷重:β=β1
レベル2荷重:β=β1・β2

β1:基礎部材の応力の限界値(公称値)を算定するための限界値算定式や解析による計算値の信頼性に基づく低減係数で、原則として実験値と限界値算定式あるいは解析による計算値との比較から設定する。

β2:基礎部材の変形性能・軸力保持性能に基づく低減係数で、最大荷重に達した後に変形性能および軸力保持性能が期待できる場合には1.0以下の値、最大荷重に達した後に変形性能を喪失する場合には0.75以下の値、最大荷重に達した後に変形性能を喪失する場合には、0.65以下の値とする。低減係数は、曲げモーメントおよびせん断力の限界値およびM-φ関係においても考慮されます。

表1:低減係数

図1:PHC杭N-M図

応力度~ひずみ関係の算定式

場所打ちコンクリート杭、場所打ち鋼管コンクリート杭のコンクリートの応力度~ひずみ関係のe関数法の算定式が2017基礎部材指針より以下の通り変更されています。

  • 図2:e関数グラフ(2022)

  • 図3:e関数グラフ(2017)

M-φ関係

M-φ関係においては、Mc<My<Muの関係が成り立つ前提のトリリニアモデルとしていましたが、鉄筋の圧縮降伏が先行する場合や軸力のみで鉄筋が圧縮降伏し、コンクリートの圧壊に至る場合などを想定した補正を行い、状態によっては線形、バイリニアとして扱うように変更しています。また、鋼管杭については、トリリニアとしてモデル化します。

下図は、PHC杭の例でそれぞれ下記の状態の場合のM-φ関係を示します。

(a)コンクリートのひび割れの後にPC鋼材の降伏が発生する場合
(b)PC鋼材が引張降伏せずに、コンクリートのまげひび割れと圧壊が発生する場合
(c)コンクリートの圧壊のみが発生する場合

図4:PHC杭M-φ関係

限界値の算定方法について

各杭種の設計限界値の算定方法も一部変更されています。1例として、PRC杭についてご紹介します。2017基礎部材指針において、損傷限界状態の限界曲げモーメントは、PHC杭と同等の算定式を用いています。2022変形性能においては、断面の曲げ解析によって算定する従来の方法が採用されています。

適用基準および参考文献

参考文献

  • 基礎部材の強度と変形性能 日本建築学会 2022年
  • 建築基礎構造設計指針 日本建築学会 2001年、2019年
  • 鉄筋コンクリート基礎構造部材の耐震設計指針(案)・同解説 日本建築学会 2017年
  • 2007年版 建築物の構造関係技術基準解説書 日本建築センター 平成19年8月
  • 建築基礎構造設計例集 日本建築学会 2004年
  • 鉄筋コンクリート構造計算基準・同解説 日本建築学会 1999年、2010年
  • 既製コンクリート杭-基礎構造設計マニュアル- 建築編 コンクリートパイル建設技術協会 2005年10月、2009年5月
  • 道路橋示方書 III コンクリート橋編・IV 下部工編 日本道路協会 平成14年3月

製品価格

建築杭基礎の設計計算 Ver.9160,000円(税別)

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建築杭基礎の設計計算 Ver.964,000円(税別)

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対象製品初年度1年
建築杭基礎の設計計算 Ver.9無償64,000円(税別)
建築杭基礎の設計計算 Ver.9 フローティング89,600円(税別)

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