PTC社が3D CADソフトウェア「Creo 7.0」をリリース

2020年 4月20日

PTC社 2020年4月16日

2020年4月16日 ―― PTC社は2020年4月16日、同社製3D CADソフトウェアCreoシリーズの次世代最新版となる「Creo 7.0」をリリースした。Creo 7.0の新機能により、設計者の手元へ人工知能の力をもたらし、解析が日々の一連の業務へ組み込まれるようになる。

Royal Enfield社製品開発部コンピューター支援設計マネージャーのAdrian Marshall氏は、「長年Creoを利用してきたユーザーとして、Creo 7.0のアーリーアクセスを体験できることにワクワクしていました。Creoの活用により、我が社におけるバイクの開発や製造、および保守プロセスは抜本的に変化しました。Creoが今後も我々の設計プロセスに利益をもたらし続けるとともに、可能な限り最良の所有体験を顧客に提供できるだろうことを確信しています」と述べている。

最も普遍的なCADユーザーのユースケースに対応するため、PTC社は次世代製品へ以下の機能を導入している。

  1. ジェネレーティブデザイン:Creo 7.0では、Frustum社のジェネレーティブデザインテクノロジーを統合することにより、設計者がAI機能の力を駆使して、要求された技術的な要件や製造上の拘束条件などに基づいて最適化された製品設計案を生み出すことができる。
  2. 解析駆動設計:PTC社とAnsys社との戦略的提携の強化により、Creo 7.0では、設計者がより迅速に反復し、確信をもって設計することを可能とする包括的なリアルタイム解析ソリューションであるCreo Simulation Liveへ、新たに流体フロー解析機能が導入されている。
  3. マルチボディ設計:Creo 7.0では、多くの設計業務をより効率的に完了しつつ部品設計をより容易に管理し、理解し、そして修正できるようにする新規設計ツールセットとしてマルチボディ設計機能が導入されている。
  4. 積層造形:Creo 7.0では積層造形機能が強化されており、確率論的格子やカスタム格子への対応が改善されている。これによって、設計者が格子構造を作成する際の柔軟性が向上している。
  5. 標準製品機能の強化:これまでのリリースと同様、Creo 7.0においても、製図機能の強化や2Dミラーリング機能の改善、およびSketcherツールに関するユーザーインターフェイス関連の改善など、全てのユーザーを対象としたユーザビリティや生産性の改善が行われている。

Creoは、製品イノベーションや設計再利用の促進、あるいは仮定を事実へ置換することなどにより、設計者がより良い製品をより早く開発することを可能とする。設計者は製品開発の最も早い段階での作業からスマート・コネクテッド製品設計に至るまでの全てを単一の環境でこなすことができる。

PTC社CAD部門ディビジョナルバイスプレジデント兼統括マネージャーのBrian Thompson氏は、「Creo 7.0は、これまでで最も革新的なリリースの一つです。Creo 7.0では、Frustum社の驚くべきジェネレーティブデザイン機能や、流体フロー解析機能の導入によって強化されたAnsysベースのCreo Simulation Liveを活用することができるでしょう。Creo 7.0は、新技術を顧客の日々の設計ワークフローの一部とし、顧客のデジタル製品開発プロセスの変革に一役買うことでしょう」と述べている。

Creo 7.0の発表は、SaaS製品開発プラットフォームOnshapeの開発元であるOnshape社の買収に続くもので、事業利益を駆動するために複数の展開モデルを介し、革新的な技術を提供することに対するPTC社のコミットメントを示すものである。

可用性

Creo 7.0は既に全世界で利用可能となっている。

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