Maplesoft社が数値計算ソフトウェア「Maple 2021」を発表
2021年 3月29日
Maplesoft社 2021年3月26日
2021年3月26日 ―― Maplesoft社は2021年3月26日、同社のフラッグシップ製品で、強力ながら使い易い数値計算ソフトウェアの最新版となる「Maple 2021」を発表した。Mapleは、さまざまな数学的な問題の解決を目的として、数学者のみならず、技術者や科学者、教育者、および学生などに広く利用されている。Maple 2021では、生産性に関する小規模な変更から、新たな数学領域の導入に至るまで、製品全体を通じてさまざまな機能強化が実装されている。
Maple 2021では、数学教育を支援するために設計された機能強化が多数導入されている。特筆すべき項目は以下の通り。
- 微積分とその前準備、および多変数微積分学習用のインタラクティブなClickable Calculus Study Guide(クリック可能な微積分学習ガイド)。
- 人間にとって分かりやすい視覚化機能やステップバイステップソルバをはじめとした、微分方程式の学習および教育用ツールを含む新規パッケージ。
- 講師がMapleアプリケーション内で教育用コンテンツを作成し、高校から大学2年までの数学の教育および学習専用に開発されたオンライン環境であるMaple Learnを通じて生徒へ配布できるようにするためのコンテンツ開発ツール。
加えて、Maple 2021ではより強力な数値計算エンジンの実装やインタラクティブな問題解決のための効率的なワークフロー、および高度なコンテンツおよびアプリケーション開発ツールが実装されている。主な項目は以下の通り。
- 微分方程式や積分、抽象代数学、グラフ理論、物理、量子化学、および数学や科学、および光学に関連するその他の分野などに対応するための新規アルゴリズムや解決手法の導入による問題解決能力の強化。
- 頻繁に利用される基礎的なルーチンのパフォーマンス強化による計算の高速化。
- 計算とテキストの双方を含むような文書の作成、およびそのような文書に対する作業の実施に関するワークフローの効率化。
Maplesoft社アカデミック製品管理部長のKarishma Punwani氏は、「インタラクティブな問題解決のみならず、高度な数学的コンセプトの視覚的表現やカリキュラム用教材の作成、あるいは困難な研究問題を解決するための新規アルゴリズムの開発など、Mapleソフトウェアはさまざまな理由で活用されています。さまざまなMapleの活用を深化させるために、Maple 2021では製品全体で数多くの機能改善が導入されています」と述べている。
Mapleは、Maplesoft社製製品コレクションであるMaple Math Suiteの一部で、多種多様で使い勝手の良い数多くの専用インターフェイスを通じて世界で最も強力な数値計算エンジンを提供し、異なる条件下での数学的問題の探索や視覚化、および計算を極めて容易なものとしている。加えて同社からは、教育と学習、および高校から大学2年までのレベルの数学処理用のオンライン環境であるMaple Learnや、学生がスマートフォン上で問題をグラフ化して計算することを可能とする無償のMaple Calculatorアプリなどの製品が提供されている。
Maple 2021の新機能に関する詳細情報:New Features in Maple 2021 - Technical Computing Software for Engineers, Mathematicians, Scientists, Teachers and Students - Maplesoft