PTC社がCADソフトウェア「Creo 8.0」をリリース
2021年 5月 6日
PTC社 2021年4月29日
2021年4月29日 ―― PTC社は2021年4月29日、数多くの受賞歴のある同社製CADソフトウェアの最新版となる「Creo 8.0」をリリースした。Creo 8.0では、CreoのMBD(モデルベース定義)やジェネレーティブデザイン、およびAnsys社製品をベースとした解析機能により、ユーザー生産性を大幅に向上することをうたっている。
Creo 8.0の新機能は、エンドユーザーに加えてエンジニアリングエグゼクティブやマネージャーが直面しがちな設計と関連する問題点の解決に特化して開発されており、設計効率や製造を最適化するためにCADバリューチェーン全体を強化することができるとしている。MCG社の生産技師であるTiago Figueiredo氏は、「Creo 8.0は、我々を着実に前進させてくれるソフトウェアであり、設計過程へCreo 8.0を取り入れられることを光栄に思います。新機能や新たなユーザーインターフェイス、およびツリー管理機能は、いずれもとても印象的なもので、これらを一層活用できるようになることを楽しみにしています」と述べている。
Creo 8.0では、ユーザーの設計プロセスを次のレベルへ押し上げることを目的として、次のような機能強化が実施されている。
ユーザビリティと生産性
穴フィーチャや配線システム、板金、およびRender Studioなど、基本的なモデリング環境に関するさまざまなアップデートにより、生産性が向上している。加えて、ダッシュボードとモデルツリーインターフェイスの改善により、複雑な設計であっても容易に整理し、管理できるようになっている。
MBD
MBDワークフローの改善に伴い、品質を犠牲にすることなくコストや欠陥を削減し、製品の市場投入期間を短縮できるようになっている。また、アセンブリ内の検証済み幾何公差に関する指示付きアプリケーションを利用できるようになることで、設計検証プロセスを単純化することができるとしている。
解析
数々の受賞歴を持つCreo Simulation LiveとCreo Ansys Simulation製品における定常流体解析機能の強化とメッシュ制御機能の強化により、設計イノベーションを加速する。
ジェネレーティブデザイン
Creoの革新的なジェネレーティブデザイン機能においては、抜き勾配やピン角などの製造上の要件を従来よりも幅広く処理しつつ、自身のソリューションエンベロープを自動的に決定できるようになっている。
積層造形および除去加工
Creo 8.0では、造形時間と部品重量を最小化するために、解析結果を用いて格子構造を最適化できるようになっている。加えて、高速切削ツールパスを5軸加工にまで拡張することにより、段取り時間と切削時間を共に削減することができるとしている。
PTC社CAD部門バイスプレジデント兼統括マネージャーのBrian Thompson氏は、Creo 8.0について「解析やジェネレーティブデザイン、あるいは積層造形といった主要なテクノロジー領域全体での機能拡張と共に、全てのユーザーから歓迎される生産性の改善をバランスよく皆様へ提供できることを、Creoチームは誇らしく感じています。Creo 8.0がイノベーションの原動力となり、優れた生産性を実現するだろうことを私は確信しています」と述べている。