Siemens Digital Industries Software社が「Solid Edge 2022」をリリース

2021年10月11日

Siemens Digital Industries Software社 2021年10月6日

2021年10月6日 ―― Siemens Digital Industries Software社は2021年10月6日、同社製3D CADソフトウェア「Solid Edge」の2022バージョンをリリースした。Solid Edge 2022は、ルールベースの設計自動化機能の導入に加えて、点群やメッシュ、およびインポートされたデータを変換することなく処理するための機能や、新規2.5D機械加工用ツールおよびアップフロント流体解析などの新機能が導入されている。3D設計から解析、視覚化、製造、および設計管理に至るまで、Siemens Xcelerator製品ポートフォリオの一員であるSolid Edgeは、製品作成にかかわる全領域を加速するための直感的な製品開発プラットフォームであるとしている。

Solid Edge 2022の主な特長

Solid Edge 2022では、新たに組み込まれたSolid Edge Design Configuratorにより、ルールベースの自動化機能が追加されている。Solid Edge Design Configuratorによって設計パラメーターとルールに基づく迅速な製品のカスタマイズが可能となるため、時間を節約できるだけでなく、インテリジェントモデル内の知的財産の取得と再利用を容易に行えるようになっている。

Solid Edge ClassicとSolid Edge Foundation、およびSolid Edge Premiumのメンテナンス契約が有効なユーザーにおいては、CAM Pro 2.5 Axis機械加工モジュールが新たに利用可能となる。CAM Pro 2.5 AxisはSolid Edgeへ完全に統合されており、設計データとの完全な参照関係を維持し、機械加工の最適化を支援するための機械加工シミュレーションと合わせて自動化されたツールパス作成機能が提供される。

新規CAD Direct機能により、CADデータ変換を必要とすることなく、参照関係を維持したままでサードパーティーデータ形式を挿入できるようになっている。Solid Edge 2022では、引き続き同社のConvergentモデリングテクノロジーを搭載しており、同一モデル内のB-Repジオメトリとメッシュジオメトリの混在を可能としている。変換が不要となることで、メッシュデータの利便性を強化し、製品のモデリングに要する時間を削減することができるとしている。また、Solid Edge環境内で直接フルカラー点群データを視覚化するために使用することが可能となっている。これは、工場やプラントへのレトロフィッティング時に特に有用な新機能で、装置類を点群環境内で配置することが可能になるとしている。

Solid Edge 2022は、Xcelerator as a Serviceを通じて引き続き利用可能であり、Xcelerator Shareを含むSiemens社の次世代型クラウドベースコラボレーションソリューションへのアクセスが可能となっている。これにより、3Dまたは2D CADの表示および注記などの設計に焦点を合わせた機能のほか、拡張現実や、Solid Edgeコミュニティへのセキュアなプロジェクトベース共有が可能であるとしている。

Siemens社メインストリームエンジニアリング部門シニアバイスプレジデントのJohn Miller氏は、「顧客への聞き込みや共同作業の成果をもとに、顧客の事業の成長を支援できるようにSolid Edge 2022は開発されました。Solid Edge 2022で実施された機能強化により、現代的な製品開発プロセスと製造プロセスをこれまでよりもより適切に支援し、Solid Edgeコミュニティのユーザーが利用可能なリソースを用いてより多くのことを成し遂げられるようになると共に、より大きなイノベーションを達成するための新しい方法を実現できるようになるでしょう」と述べている。

Solid Edge 2022においてもアセンブリモデリングは引き続き強化の対象となっている。新規導入のAssemblyプレビューモードでは、読み込む必要のあるデータ量が削減できる一方、マルチボディアセンブリモデリングモードは、アセンブリファイル中の内部コンポーネントをモデル化するための新規環境となっている。可視性に問題のある部品を検索する際には、オートコンプリート機能による補完が可能な、直感的な検索機能を提供するコンポーネントファインダーが新たに導入されている。

加えて、Solid Edge 2022ではSimcenter Flomaster for Solid Edgeソフトウェアが導入されており、配管系統内の流体および熱の流れを容易に解析できるようになっている。同ソフトウェアでは3Dモデルからシステムレベルモデルが展開されることで、準備時間を最大90%削減するとしている。内蔵されたウィザードにより、熟練したユーザー向けの短時間動的事象や圧力サージに対する高度な機能が提供されるだけでなく、新規ユーザーであっても解析を行えるようになっている。

Solid Edge 2022についての詳細情報

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