NVIDIA社がワークステーション用GPUの「RTX 6000」を発表
2022年 9月26日
NVIDIA社 2022年9月21日
NVIDIA社は2022年9月21日、NVIDIA Ada Lovelaceアーキテクチャをベースとした新しいワークステーションGPUの「NVIDIA RTX 6000」を発表した。NVIDIA RTX 6000ワークステーションGPUは、12月から世界の販売パートナーおよびメーカー直販で発売される。
リアルタイムレンダリング、グラフィックス、AIを実現する新しいNVIDIA RTX 6000 Ada Generation GPUにより、設計者およびエンジニアは、最先端のシミュレーションベースのワークフローを推進して、より洗練されたデザインを構築・検証することが可能となる。アーティストは話題性をさらに引き上げ、より魅力的なコンテンツを作成し、没入感のある仮想環境を構築させることができる。科学者、研究者、医療専門家は、ワークステーションのスーパーコンピューティングパワーで、救命薬および治療法の開発を加速させることができる。これらは全て、前世代モデル「RTX A6000」と比較すると最大4倍の性能と同社は報告している。
ニューラルグラフィックスと高度な仮想世界シミュレーションのために設計されたRTX 6000は、AdaのAIとプログラマブルシェーダー技術を搭載し、NVIDIA Omniverse Enterpriseでメタバース用のコンテンツを作成するための理想的なプラットフォームとなっている。最新世代のレンダー、AI、シェーダー技術と48GBのGPUメモリーを組み込んだRTX 6000は、ユーザーの想定を超える詳細なコンテンツを作成し、複雑なシミュレーションを経て、説得力があり魅力的な仮想世界を形成する。
NVIDIAのプロフェッショナル・ビジュアライゼーション担当副社長であるBob Pette氏は次のように述べている。「ニューラルグラフィックスは、コンピューターグラフィックスにおける次の革新の波を推進し、コンテンツの作成方法と体験方法を変えていくことになるでしょう。NVIDIA RTX 6000は、エンジニア、設計者、科学者が、メタバースにおける世界を構築するために必要とされる、要求の厳しいコンテンツ、レンダリング、シミュレーションのワークロードに対するニーズを満たすために、この新しい時代を後押しする準備ができています。」
またAnsys社のHPC中核研究拠点主任であるDipankar Choudhury氏は次の様に述べている。「新しいNVIDIA Ada Lovelaceアーキテクチャは、設計者およびエンジニアがエンジニアリングシミュレーションの限界をさらに押し広げることができます。RTX 6000 GPUの大きなL2キャッシュ、次世代コア数と性能の大幅な向上、メモリバンド幅の増加により、Ansysの幅広いアプリケーションポートフォリオに素晴らしい性能向上をもたらしてくれます。」
世界最先端のGPUアーキテクチャ、NVIDIA Adaを搭載したNVIDIA RTX 6000では、最先端のNVIDIA RTXテクノロジーが採用されており、特徴は以下の通りとなっている。
- 第3世代のRTコア:前世代の最大2倍のスループットで、シェーディングまたはノイズ除去機能を備えたレイトレーシングを同時に実行可能。
- 第4世代Tensorコア:FP8データ形式のサポートを拡大し、前世代よりも最大2倍高速なAIトレーニング性能を実現。
- CUDAコア:前世代と比較して、単精度浮動小数点演算のスループットが最大2向上。
- GPUメモリー:48GBのGDDR6メモリーを搭載し、最大級の3Dモデル、レンダリング画像、シミュレーション、AIデータセットの処理に対応。
- 仮想化:複数の高性能仮想ワークステーションインスタンス用のNVIDIA仮想GPUソフトウェアをサポートし、リモートユーザーがリソースを共有。ハイエンドの設計、計算ワークロードの駆動に対応。
- XR:前世代の3倍のビデオエンコード性能を備え、NVIDIA CloudXRを使用して複数のXRセッションの同時ストリーミングが可能。