Siemens Digital Industries Software社がシミュレーションツール群の最新版「Simcenter System Simulation 2210」を発表

2022年11月28日

Siemens Digital Industries Software社 2022年11月22日

Siemens Digital Industries Software社は2022年11月22日、同社製シミュレーションツール群の最新版となる「Simcenter System Simulation 2210」を発表した。Simcenter System Simulation 2210は、新しい複雑な製品に取り組むエンジニアをサポートし、今回追加された新機能は、ユーザーがより複雑なモデルを作成でき、統合性を向上させるのに役立つと同社は報告している。

Simcenter Amesim 2210

スケッチアニメーション

スケッチアニメーションオーバーレイ機能はユーザーにとって有益な新機能の1つである。これはシミュレーション結果を再生し、システムの挙動をSimcenter Amesimのスケッチ上に直接強調表示をする機能。ユーザーは、アニメーション化された線やコンポーネントを用いてスケッチ上に直接表現されたシミュレーション全体を通し、重要な量の変化を観察することで、モデルを視覚的に理解し、コラボレーションすることが可能となっている。

データインポートとテーブルエディター

スプレッドシートに含まれるデータをSimcenter Amesimのネイティブフォーマットに変換する場合、データインポートの選択テンプレートにより、事前に定義された変換ルールをデータに適用することが可能となった。ユーザーは、データを変換してモデルで使用する時間を短縮することができる。Simcenter Amesim表内のデータを処理する必要がある場合、新しいTable Editor UXでは、内挿および外挿を確認するためのプレビューが提供される。これにより、ユーザーはテーブルタイプのパラメーターにおける計算方法がコンポーネントの動作にどのような影響を与えるか、より詳しく理解できるようになった。

タンクモデルのCADインポート

Simcenter AmesimのCADデータインポートではスケッチ生成が可能だったが、今回より当機能がタンクモデルのインポートにも拡張された。つまり、システムの性能と安全性に関連する解析を行う必要があるシステムエンジニアは、タンクのパラメーター化が確保された状態で、結果を得るための時間を短縮することが可能となった。

ドライビングサイクルマネージャーアプリ

ドライビングサイクルマネージャーアプリが拡張され、複雑な車両シミュレーション、または複数のドライビングサイクルを構築するユーザーのサポートが強化された。データベースやインポートツールから、数クリックで連結または単一のドライビングサイクルを生成することが可能となった。

Simcenter Flomaster 2210

デジタルツイン作成ワークフロー

Simcenter Flomaster 2210は、シミュレーションモデルをデジタルツイン(xDT)に変換する新機能が追加された。Simcenter Flomaster 2210では、新しいxDT境界コンポーネントを使用した専用のワークフローが提供されるようになった。Simcenter Flomaster 2210では、産業用デバイスに直接展開できるモデルを迅速にエクスポートし、リアルタイムの監視および制御システムを使用することができる。

大規模システムにおける性能の向上

Simcenter Flomaster 2210は、多数のシミュレーションや、長時間のシミュレーションを必要とする流体エンジニア向けに、結果書き込み性能の向上、書き込み結果のフィルタリング機能、SIMD命令の使用によりシミュレーションのパフォーマンス性能が向上した。これにより、シミュレーションの実行速度が向上し、シミュレーション結果に素早くアクセスして結果を評価できるようになり、一定時間内に多くのシミュレーションを実行することが可能となった。

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