KISTERS社が3D CADビューアー「KISTERS 3DViewStation」をアップデート

2024年11月11日

KISTERS社 2024年11月5日

KISTERS社は2024年11月5日、同社製3D CADビューアー「KISTERS 3DViewStation」をアップデートし、CADデータの視覚化と分析を新たなレベルへと引き上げた。新たに開発された構造比較機能は、3Dモデルの変更を視覚的に表示するだけでなく、ユーザーの特定の条件に合わせた詳細なリストを表形式で提供する。このソリューションは、生産チェーン全体における新規ビジネスの見積りや製品技術分析など数多くのプロセスを大幅に向上させる。アセンブリや小規模な部品の頻繁な変更においても、的確な生産を確保するには正確な分析が不可欠であり、この点において今回の新機能がその真価を発揮する。

これまでは、3DViewStationのCADモデル比較は主にジオメトリの視覚的な強調表示に頼っていた。この方法でもモデルの変更を色マーカーで示すことで重要な洞察が得られるが、新しい構造比較機能ではさらに一歩進んだアプローチが採用されている。「ユーザーは、部品が追加または削除された箇所や、体積、表面積、色の変更を詳細にリスト化した表形式の概要にもアクセスできるようになりました。この構造化されたアプローチにより、関連する全ての変更がより明確かつ具体的に表示されます。定量化も可能なので、さらに効率的なレビューを行うことができます」と、米国営業ディレクターのCraig Impastato氏は語る。

もう一つの重要な機能は、包括的なフィルタリングオプションである。ユーザーは、特定の基準を選択して、ニーズに合わせて結果のリストをカスタマイズし、自らに関連する変更のみに焦点を絞ることができる。これにより、変更分析プロセスの正確性が向上するだけでなく、大幅な高速化も実現し、整理された情報が得られるようになる。利用可能なフィルタには、構造、ジオメトリ、物理的性質、属性、変換、外観、可視性、テキスト、ファイルパスなどがあり、さらにカスタマイズするためのサブカテゴリーも用意されている。

構造比較機能の導入により、3DViewStationは、プロセスに効率性と正確性を求める企業にとって欠かせないツールとしての役割をさらに強固なものにした。明瞭性、柔軟性、将来の拡張性という特徴を兼ね備えたこの新機能は、現代の変更管理に不可欠な要素である。

KISTERS社は今後も3DViewStationの機能拡張を継続的に行う予定である。今後の開発の1つとして、「ヒートマップ比較」機能の実装が挙げられる。これにより、インテリジェントな視覚化を通じて、ジオメトリの小さな変化でも容易に検出できるようになる。これは、特にワークフロー全体でさまざまな部門が関与する製造企業にとって、最終製品が完璧に、かつ利益を生み出すように生産されるようにする上で重要である。

KISTERS 3DViewStationは、顧客のニーズと要件に応える形で継続的に機能強化されている。デスクトップ、HTML5 WebViewer、VR Editionの各製品バージョンに加え、オンラインコラボレーションツールのVisShareも利用可能である。全ての製品は、PLM、ERP、その他の主要な管理システム、およびサービスやスペアパーツのアプリケーションに統合が可能となっている。また、KISTERS 3DViewStationは、顧客の開発チームに必要な全てのAPIを提供しており、クラウド、ポータル、ウェブソリューションには、顧客によるインストールが不要なHTML5ベースのWebViewerソリューションが利用できる。ファイル形式は全て、インテリジェントなナビゲーション機能とハイパーリンク機能と組み合わせて使用でき、複雑な統合シナリオのニーズに対応できる。

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