CGTech社がEMO Hannover 2025でCNCシミュレーションソフトウェア「Vericut 9.7」を先行公開

2025年 9月 8日

CGTech社 2025年8月29日

CNCシミュレーション・検証・最適化ソフトウェア「Vericut」の開発企業であるCGTech社は、2025年9月22日~26日にドイツ・ハノーバーで開催される国際工作機械見本市「EMO Hannover 2025」において最新のイノベーションを公開する。同社のブースを訪れる来場者は、高度な人工知能(AI)と実績ある精度の融合でCNCプログラミングと加工プロセスを向上させる現行の最新版「Vericut 9.6」を体験できるとともに、次期リリースとなる「Vericut 9.7」の機能についてもプレビューできる。

AIと精度の融合

Vericut 9.6では、次の二つの画期的なAI駆動機能が導入されている。

Vericut Assistant(VA)

ソフトウェア内に統合されたエキスパート機能。ステップバイステップのガイダンスを提供し、「…を行うにはどうすれば良い?」などの質問に即座に回答し、ユーザーがインターフェイスを離れることなくVericutの全機能を最大限に活用できるよう支援する。

Vericut Intelligence(VI)

WebベースのAI知識ハブ。Force最適化からX-Caliperまで、Vericutのソフトウェア全体の詳細情報を提供する。時間と場所を問わずアクセス可能なVIは、機械工、プログラマー、エンジニアが即座に、そして確実に回答を得られるようにする。

ソフトウェア群全体にわたる新たな強化点

また、EMO来場者は、使いやすさ、コミュニケーション、製造効率の向上を目的として設計された次のような最新機能を目にすることができる。

  • Vericut Reviewerのアップグレード:NCプログラムのレビューとエラー防止を容易にするためのAUTO-DIFF結果の表示、HUDコントロールの改善、カスタマイズ可能なホットキーを追加。
  • PMIデータサポート:3D製品製造情報(PMI)のインポートと表示により、検査、コンプライアンス、文書化作業の効率化を実現。
  • 旋盤加工機能の強化:より正確な駆動点定義と、インポートした旋盤工具の自動適格寸法設定により、セットアップ効率が向上。
  • 最適化プロセスの効率化:新しい最適化コントロールウィンドウとデフォルト工具データ設定により、送り速度最適化がわずか数クリックででき、簡素化が実現。
  • インターフェイスの拡張:新たにFANUC CNC Guide IIおよびFanuc Robot Language Teach Pendantのサポートを追加。既存の多くのCAD / CAMインターフェイスについても機能が強化された。

さらにVericutチームは、Siemens Run MyVirtual Machine(RMVM)との新インターフェイスに関するデモも行う。これにより両システム間のシームレスなデータ転送が可能となり、Siemensの仮想マシン環境の強みとVericutの高度なシミュレーション・検証機能が融合されることから、柔軟性、精度、オペレーターの信頼性がさらに向上する。

Icam Post V26:よりスマートなポスト処理

EMO 2025では、Vericutの最新ポストプロセッサソフトウェア「Icam Post V26」も展示される。新バージョンではVericutとの連携が強化され、Vericutプロジェクトデータを活用して機械制限、工具長、補正値が適用されることで精度が向上する。ユーザーはポスト処理前にVericut OptimizerまたはForceによる送り速度の最適化が可能で、NCプログラムの効率性と信頼性を確保できる。V26ではさらに、ロータリー軸のスマートな処理、カスタマイズオプションの拡充、幅広いコントローラ対応が追加され、ワークフローの効率化と現場での信頼性向上が実現する。

EMO 2025でVericutを訪問すべき理由

EMO 2025では、Vericut 9.6の実演を見学でき、同ソフトウェアが機械クラッシュを防止し、部品品質を向上させ、現場のコミュニケーションを効率化する方法を目の当たりにできる。また、Vericutを製造メーカーのデジタルワークフローに統合して効率性と生産性を最大化する方法について専門家に相談することもできる。

EMO 2025のホール6、スタンドB29にあるVericutブースを訪れ、CNCシミュレーションと最適化においてAIが精度とどのように融合するかを確認されたい。

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