Siemens Digital Industries Software社がTeamcenterのライフサイクルアセスメントソフトウェアを発表

2025年 9月22日

Siemens Digital Industries Software社 2025年9月15日

Siemens Digital Industries Software社は2025年9月15日、同社製PLMソフトウェア「Teamcenter」を拡張し、AIを活用したライフサイクルアセスメント(LCA)機能を追加したことを発表した。これは、デジタルツインと堅牢なデータ基盤を活用して、製品とプロセスの全段階を強化するコンテキストに沿った洞察を提供することにより製品のライフサイクル全体に知能を提供するというSiemensの広範な戦略の一環である。Teamcenter Sustainability Lifecycle Assessmentソフトウェアによって、設計者、エンジニア、製造業者はAIとサプライチェーンデータを活用して、持続可能性、コンプライアンス、革新性を備えた製品をより効率的に開発することが可能になる。

Siemens Digital Industries Software社のライフサイクルコラボレーションソフトウェア担当上級副社長であるFrances Evans氏は次のように述べている。「スピード、コスト効率、規制順守を維持しながら、持続可能性を中核とした製品開発を推進するには、製造組織全体で利用可能なライフサイクルインテリジェンスを大幅に拡大する必要があります。産業企業が世界的なコンプライアンス要件や環境負荷低減の必要性という課題に直面する中、当社はお客様がAIを活用して、持続可能性を考慮した設計、循環性の実現、そして初期段階からの材料選択の最適化を行えるよう支援しています。製造開始から廃棄までのライフサイクル全体をカバーするTeamcenterのLCA機能をフルに活用することで、お客様はリアルタイムの環境データを用いて製品イノベーションを変革することができます。」

Makersite社との共同開発によるTeamcenter Sustainability Lifecycle Assessmentは、Siemensが非常に包括的なデジタルツインから産業データを活用して新たな知見を引き出す手法のひとつである。AIを活用したLCAの予測データと分析機能がTeamcenterに導入されることで、ライフサイクルインテリジェンスの新たなレイヤーが追加され、設計および製造に関して真に情報に基づいた意思決定を行うための深淵な知見が提供されるようになる。これにより、企業はデータのサイロ化の解消と、設計・エンジニアリング・サステナビリティチーム間の連携の効率化を実現でき、コンプライアンス遵守・安全性・コスト効率・環境配慮を兼ね備えた製品開発のために大規模かつ迅速で情報に基づいた意思決定が可能となる。

Teamcenter Sustainability Lifecycle Assessmentソリューションは、機械製品エンジニアリング、電子・電気設計、シミュレーションの各アプリケーションに統合され、エンジニアリングおよび製造チームが製品の環境コンプライアンス、サプライチェーンリスク、コストをライフサイクル初期段階から評価できるようにする。

製品チームは、間接的な温室効果ガス排出量(スコープ2およびスコープ3)を可視化したISO準拠のLCAレポートに製品開発の初期段階でアクセスでき、製品の持続可能性、コンプライアンス、長期的な収益性を大幅に向上させることができるようになる。また、Teamcenter内の製品部品表に直接組み込まれた多基準シミュレーションの結果を分析することもできるため、コスト、性能、持続可能性の間におけるトレードオフを最適化し、モジュール化、リサイクル性、再利用といったエコデザイン戦略の採用が可能になる。

Makersite社のCEO兼創設者であるNeil D'Souza氏は次のように述べている。「MakersiteとSiemensの連携により、製品ライフサイクルに関する知見が開発ワークフローの中核に直接組み込まれることになります。当社はSiemensのTeamcenterとの統合により、初期製品設計から製造の部品表に至るまで、エンジニアが日常的に使用するツール内でコスト、コンプライアンス、リスク、環境性能に関する精密かつ詳細な知見を提供します。この統合により、手頃な価格で安全かつ持続可能な製品の創出が加速され、製品マスターデータが強化され、企業は増大するコンプライアンス要件に容易に対応できるようになります。」

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