RC断面計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4がリリース

FORUM8新製品情報2021年4月:構造解析上部工スイート バンドル製品

さまざまな断面形状を持つ鉄筋コンクリート断面の応力度計算、必要鉄筋量、最小鉄筋量、抵抗モーメント、終局モーメント、初降伏モーメントの計算と限界状態設計法による断面照査を行うプログラムです。平成29年道路橋示方書に対応し、部分係数法による照査を新たに導入しています。

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仮設構台の設計・3D CAD Ver.10.0.0 改訂内容

  1. 釣り合い鉄筋量の算出機能に対応
  2. 材料基準値データの保存・読み込み機能を追加
  3. コンクリートが負担できるせん断力に軸方向力による効果を考慮する設定機能を拡張
  4. 64bitネイティブ対応

プログラムの機能と特長

機能

断面形
パターン
応力度必要
鉄筋量
抵抗
モーメント
同N-M図終局
モーメント
同N-M図最小
鉄筋量
降伏
モーメント
矩形(注1)
円形(注1)
小判横(注1)
小判縦(注1)
I桁
T桁
ダブルT
箱桁(注1)
円孔ホロー(注1)
ブロック(注1)
任意二軸(注1)
小判二軸(注1)
矩形二軸
  • (注1)中空断面が可能。

限界状態設計法の照査は、矩形(ハンチなし・中空部なし)、円形・円環、I形、T形、箱形(1室、ハンチなし)に限定されます。また、鉄筋以外の材料および、ねじりに対する疲労限界状態の照査は行っていません。

  • 全パターンで、断面諸量として、断面積、断面二次モーメント、図心位置、ねじり定数(任意形断面、ブロックを除く)、型枠面積(断面周長m2 / m)(ブロックを除く)を計算します。
  • 異なる断面パターンを取り混ぜて最大100ケースまで同時に処理できます。
  • 断面力ケースごとに応力度の種類を指定した照査が可能です。
  • サークルハンチを持つ断面形をサポートしています。
  • 箱桁、円孔ホロー桁では下床版の両端、張出床版の付け根にサークル状のハンチを設置できます。

また、矩形ではハンチの設置の仕方により下図のような断面を取り扱えます。

  • 鋼材種類として鉄筋、PC鋼材、鋼板を混在使用可能、外ケーブルにも対応しています。
  • 斜引張鉄筋に対し、鉄筋規格を指定可能です。
  • 鉄筋材質は2種類使用できます。
  • 鉄筋の入力段数は、100段まで入力可能です。
  • 斜引張応力度の算出位置を選択できます。
τmax発生位置最大せん断応力度τmaxが生じる位置
σI最大位置斜引張応力度σIが最大となる位置
図心およびウェブ幅図心およびウェブ幅が最も薄くなる位置にて算出した中で最も厳しい値
  • 無筋コンクリートの応力度計算をサポート。二軸系の断面タイプでも計算できるので、任意形状のフーチング基礎に2方向のモーメントと鉛直力が作用したときの地盤反力度の計算などにも利用できます。
  • 主鉄筋データの入力は、以下の二つから選択可能。
Type1従来の入力方法
Type2今回追加した入力方法で横方向の配置情報を追加

Type2を使用すると、断面のどの位置にも鉄筋、PC鋼材などを配置でき、断面図にはその配置状況がポチ筋で表示されます。設計図面どうりの配置が可能なので、面内方向と面外方向のM-φ曲線を同時に精度良く計算することができます。

  • 面内マイナス、面外(90度回転)の計算(終局、初降伏、ひびわれ)をサポートしています。
  • 材料データの常用値を内部セットしており、修正も可能です。
  • 断面形の登録機能、再利用のためのコピー・編集機能を持っています。
  • 付着応力度の計算に対応。箱、ホロー桁のハンチあり形状の面外方向計算対応。
鋼材有効応力度σpePC鋼材と鉄筋が混在するPRC断面の照査に使用します。
有効高さdせん断計算用の有効高さ入力。(0.0の場合、内部計算)
τaの準拠基準道示III、道示IV、土工指針から選択できます。
Asminの準拠基準道示III、道示IV、建設省標準設計、bd(有効断面積)、Ac(コンクリート断面積)から選択します。
σc~εc曲線の種類終局、降伏モーメント計算時のσc~εc曲線を道示III、道示V(タイプ1、2)、コンクリート充填橋脚、設計要領H9(タイプ1、2)、設計要領H18(タイプ1、2)、標準示方書(2007)の10種類の中から選択から選択できます。
εcu発生位置終局モーメント計算時に、コンクリートの剥離を考慮します。
τmax算出方法初等はり理論(全断面有効、引張無視)かτ=S / (bjd)かを選択できます。
円、小判のτm算出式τm=S / Acかτm=S / bdかを選択できます。
せん断耐力の準拠基準道示IV、道示V(タイプ1、タイプ2)から選択できます。

一覧表出力および詳細な出力スタイルの設定が可能な高品位出力をサポートしています。

鉄筋コンクリート部材の限界状態1における特性値算出方法

コンクリートの圧縮応力度が設計基準強度の2 / 3を超えるとコンクリートに残留ひずみが生じる可能性があります。そのため、降伏曲げモーメントの特性値の算出にあたり、鉄筋の引張応力度が降伏強度に達した際に、コンクリートの圧縮応力度が設計基準強度の2 / 3に達する場合には、コンクリートの圧縮応力度が設計基準強度の2 / 3に達するときの抵抗曲げモーメントを、降伏曲げモーメントの特性値として扱い、制限値と比較します。なお、圧縮応力度が設計基準強度の2 / 3以下となる範囲では、以下の応力度-ひずみ曲線を使用します。

コンクリートの応力度-ひずみ曲線

耐久性に関する照査

部材が設計耐久期間を100年とした場合において、耐久性を確保するよう、内部鋼材の防食、コンクリート部材の疲労について以下を確認します。

内部鋼材の防食

永続作用が支配的な状況において、鉄筋コンクリート構造部材については、引張応力度が制限値を越えていないか確認します。プレストレストコンクリート部材については、プレストレストコンクリート適応範囲のコンクリートの圧縮応力度およびコンクリートの斜引張応力度が制限値を越えていないか確認します。

コンクリート部材の疲労

繰り返し作用する活荷重などの変動作用に対して、疲労の影響がないように設計を行う必要があります。変動作用の組み合わせについては、次式の組み合わせのみを対象とします。

1.0(D+L+PS+CR+SH+E+HP+U)(1)

鉄筋コンクリート部材の場合には、鉄筋の引張応力度および、コンクリートの圧縮応力度について制限値を越えていないかを確認します。プレストレストコンクリート部材の場合には、PC鋼材の引張応力度、コンクリートの圧縮応力度、コンクリートの斜引張応力度について制限値を越えていないか確認します。

耐久性能照査に用いる応力度
 制限値と比較する応力度の種類
鉄筋の引張応力度プレストレストコンクリート部材
鋼材の防食鉄筋の引張応力度コンクリートの圧縮応力度
コンクリートの斜引張応力度
コンクリート部材の疲労鉄筋の引張応力度PC鋼材の引張応力度
コンクリートの圧縮応力度コンクリートの圧縮応力度
コンクリートの斜引張応力度

2017年制定コンクリート標準示方書に準拠

耐久性、安全性、使用性それぞれの要求性能が基準を満たしているかの照査を行います。要求性能ごとに断面力(曲げモーメント、軸方向力、せん断力、ねじりモーメント)および、部材係数、材料係数、構造物係数の設定を可能とし、全ての要求性能に対する照査を一括で行えます。また、部分係数法と同様に、断面力を1断面に対して複数ケース設定可能です。

入力画面

要求性能に対する照査に対応した断面形状
断面形状耐久性、使用性安全性
断面破壊疲労破壊
曲げ
ひび割れ
せん断
ひび割れ
ねじり
ひび割れ
曲げ
耐力
せん断
耐力
ねじり
耐力
曲げ
疲労
せん断
疲労
矩形
円形
小判型(横)
小判型(縦)
BLOCK入力
I桁
T桁
WT桁
箱桁(注1)
円孔ホロー桁
矩形二軸
円形二軸
任意二軸
  • (注1)箱桁断面において2室以上およびハンチを指定した場合は、曲げに対する照査のみとなります。

二軸断面の計算

任意二軸断面の入力機能

格点座標を入力することで、格点を頂点とする任意の断面形状を作成可能です。

任意二軸断面の入力画面

  • * 二軸断面はM-φ算出や部分係数法および限界状態設計法による照査には対応していません。

応力度計算機能

水平軸回りの曲げモーメント、垂直軸周りの曲げモーメント、軸力を入力することで、二軸の応力度の計算を行います。下図に示す記号の結果を確認できます。

σcコンクリートの応力度
σs鉄筋の応力度
y1’中立軸位置から圧縮側最縁距離
y2中立軸位置から引張側最縁距離
θ中立軸の傾き
r図心から中立軸までの距離

任意二軸断面の入力画面

機能

断面のブロック化入力機能

一軸対称の断面を複数の台形と円形の組み合わせで表したパターンにてご入力いただけます。ユーザーが任意の対称断面を入力可能となります。

ブロック入力選択画面および寸法入力画面

リボンコントロール

アイコンのサイズが大きくなり、下部に機能説明を表示することで、新規ユーザーにとっても分かりやすい仕様となります。

アンドゥ・リドゥ機能

一度行った作業を元に戻したい場合、アンドゥボタンもしくはリドゥボタンをクリックするだけで、データを変更前に戻せます。

入力データ出力機能

ご入力いただいた照査条件などを出力します。照査がどのような入力条件で行われたかレポートのみで確認していただくことができます。

詳細データ出力機能

算出式や計算過程における値の出力します。照査結果の検算などにご利用いただけます。

保存ファイル

ファイル保存形式をバイナリからXMLへ変更しています。XMLファイルはメモ帳などで中身を確認可能で、データ破損に対する修復の可能性が向上しています。

RC断面計算データ活用

登録断面、FRAMEデータの利用が可能。面倒な動的解析データ作成に役立ちます。

適用基準

  • 道路橋示方書 I 共通編 平成29年7月 公益社団法人 日本道路協会
  • 道路橋示方書 III コンクリート橋・コンクリート部材編 平成29年7月 公益社団法人 日本道路協会
  • 道路橋示方書 IV 下部構造編 平成29年7月 公益社団法人 日本道路協会
  • 道路橋示方書 V 耐震設計編 平成29年7月 公益社団法人 日本道路協会
  • 2017年制定 コンクリート標準示方書【設計編】 平成30年3月 土木学会

製品価格

RC断面計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4120,000円(税別)
RC断面計算(旧基準)Ver.8(注1)100,100円(税別)
RC断面計算(カスタマイズ版)(注2)143,000円(税別)
  • (注1)「平成24年道示対応版」です。本製品では、平成14年道路橋示方書の基準は扱えません。ただし、ほかの基準類は基本的にそのまま継承します。
  • (注2)平成14年道路橋示方書の基準のみを扱え、材質などが平成24年道路橋示方書の基準に対応した製品です。

フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

RC断面計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.448,000円(税別)
RC断面計算(旧基準)Ver.840,040円(税別)
RC断面計算(カスタマイズ版)57,200円(税別)

サブスクリプション価格

対象製品初年度
サブスクリプション契約
サブスクリプション
契約1年
RC断面計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4無償48,000円(税別)
RC断面計算(旧基準)Ver.830,030円(税別)
RC断面計算(カスタマイズ版)42,900円(税別)
RC断面計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4 フローティング67,200円(税別)
RC断面計算(旧基準)Ver.8 フローティング42,042円(税別)
RC断面計算(カスタマイズ版)フローティング50,050円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

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