擁壁の設計・3D配筋 Ver.25がリリース

FORUM8新製品情報2025年5月(仮設土工スイートに含まれる製品です)

AI×土木設計の革新! AIを用いた対話型設計に対応。片持梁式、U型、重力式、もたれ式、任意形状擁壁の設計計算、図面作成プログラム。

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Ver.25.0.0 改定内容

  1. 設計サポートAI機能に対応
  2. 土地改良「農道」(令和6年)に対応
  3. U型擁壁側壁任意形状時の多点折れ土圧計算に対応

AIを用いた対話型設計対応

会話を通じてアプリケーションの各種機能を自律的に操作できるよう対応しました。

主な機能は以下のとおりです。

(1)全グレード

  • AI ヘルプサポート(FAQ やヘルプ情報など)
  • 多言語・音声入力機能

(2)Advanced 版限定

  • 入力データの更新・計算実行機能
  • 概要レポートの作成
  • 設計アドバイス(製品入力、計算結果の解説など)

「全高3.5メートルの逆T式擁壁の安定計算を行ってください」といったあいまいな指示でも、適切な形状に自動修正し、設計計算を実行できます。さらに、計算結果も自然な言葉で分かりやすく解説されるため、専門知識がなくても容易に理解可能です。また、よく使うキーワードや会話履歴をもとに質問内容を予測し、スムーズな対話を実現します。

加えて、多言語の音声入力にも対応しており、外国人技術者でも母国語で入力データの変更が可能です(図1)。計算結果も各言語で分かりやすく説明されるため、国際的な技術者チームによる設計業務を円滑に進められます。本機能の導入により、作業効率が大幅に向上し、より迅速で正確な設計が可能となりました。

図1:多言語対応 AI Chat 入力画面

図2:AI Chat入力変更・計算実行処理

図3:AIによる安定計算の結果説明

U型側壁任意形状時の多点折れ土圧計算に対応

U型擁壁の側壁の外側が断面変化している場合の多点折れ土圧の算定に対応しました。これにより、複雑な形状の側壁に対しても、より正確な土圧計算が可能となりました。

土地改良「水路工」を含め、従来の一般的な基準や計算例では、土圧作用面が直線のみの計算手法が用いられています。これらの方法は簡便で理解しやすく、通常の条件下では必要十分なものですが、側壁形状が単純な直線ではなく複雑な場合、直線のみの土圧計算では壁全体に作用する土圧を正確に算出できないことがあります。

特に、U型水路の形状においては、側壁幅が途中で変化する場合や、側壁傾斜が一定でない場合が考えられます。「擁壁の設計・3D配筋」では側壁任意形状の入力に対応しており、これらの複雑な形状の検討も可能です。しかし、これまでの土圧算定は直線の土圧作用面を前提としていました。そのため、側壁外側面が変化している場合でも、直線としての計算しか行えませんでした。

図4:U型側壁任意形状の入力画面

図5:U型側壁外側の形状変化と直線の土圧作用面

Ver.25では、このような変化した外側面に対しても、多点折れの作用面を考慮した土圧算定が可能となりました。多点折れを使用することで、U型水路に作用する土圧の分布をより現実的に反映し、より正確で信頼性の高い設計が実現できます。これにより、複雑な側壁形状を有するU型水路の設計において、土圧の評価精度が大幅に向上します。

図7:土圧作用面形状の座標指定

多点折れ土圧時の土圧作用面形状は、躯体形状の入力条件より自動的に設定されます。仮想背面の入力画面では、「形状に合わせる」ボタンが表示され、通常の場合はこのボタンをクリックすることで躯体外形にあわせた土圧作用面を再設定可能です。

また、土圧作用面形状は座標を直接指定も可能です。これにより、設計者の判断でより最適化したモデルでの計算を行いたいといった場合や、特殊な入力条件などにより土圧作用面を自動的に設定できない場合でも適切な条件での検討が可能です。

図6:多点折れ土圧計算モデル

土地改良「農道」(令和6年版)対応

適用基準として「土地改良事業計画設計基準および運用・解説設計「農道」(令和6年3月)に対応しました。

主な改定内容は表1のとおりです。

 改訂前 平成17年版改訂後 令和6年版
仮想のり面傾斜角の考え方起点位置は仮想背面の上端起点位置は擁壁天端の背面
滑動照査の底版幅全幅有効載荷幅 B-2e
もたれ、ブロック積の偏心量照査方法e<B/nまたはeは負常時:d>B/2
地震時:d≧B/3

図8:基準名称「土地改良(農道)(R6年版)」

適用基準および参考文献

適用基準

土工指針
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成11年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成24年7月
道路橋示方書
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV下部構造編 平成24年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成14年3月
設計要領
  • 東・中・西日本高速道路、設計要領 第2集 -擁壁編- 平成28年8月
  • 東・中・西日本高速道路、設計要領 第2集 -擁壁編・カルバート編- 令和元年7月
  • 東・中・西日本高速道路、設計要領 第2集 -擁壁編・カルバート編- 平成18年4月
  • 東・中・西日本高速道路、設計要領 第2集 -橋梁建設編- 平成28年8月
  • 東・中・西日本高速道路、設計要領 第2集 -橋梁建設編- 平成18年4月
標準設計
  • 一般社団法人 全日本建設技術協会、土木構造物標準設計 第2巻 解説書(擁壁類)平成12年9月
  • 一般社団法人 全日本建設技術協会、土木構造物設計ガイドライン 平成11年11月
  • 農林水産省構造改善局、土地改良事業標準設計図面集「擁壁工」 平成11年3月
土地改良
  • 農業土木学会、土地改良事業計画設計基準設計「農道」基準書・技術書 平成17年3月
  • 農林水産省農村振興局整備部設計課、土地改良事業計画設計基準および運用・解説
  • 設計「農道」基準・基準の運用・基準および運用の解説 令和6年3月
  • 農林水産省農村振興局整備部設計課、土地改良事業計画設計基準および運用・解説
  • 設計「水路工」基準・基準の運用・基準および運用の解説 平成26年3月
  • 農林水産省農村振興局、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書・技術書 平成13年2月
宅地防災
  • ぎょうせい、盛土等防災マニュアルの解説 令和5年11月
  • ぎょうせい、宅地防災マニュアルの解説 第三次改訂版 令和4年4月
  • ぎょうせい、宅地防災マニュアルの解説 第二次改訂版 平成19年12月
  • 大阪府建築都市部建築指導室、擁壁構造設計指針 平成14年5月
鉄道基準
  • 鉄道総合技術研究所、鉄道構造物等設計標準・同解説 土留め構造物 平成24年1月
  • 鉄道総合技術研究所、鉄道構造物等設計標準・同解説 基礎構造物 平成24年1月
  • 鉄道総合技術研究所、鉄道構造物等設計標準・同解説 コンクリート構造物 平成16年4月
  • 鉄道総合技術研究所、鉄道構造物等設計標準・同解説 耐震設計 平成24年9月
森林土木
  • 高知県版 森林土木構造物標準設計(擁壁編)平成27年10月
  • 財団法人 林業土木コンサルタンツ、森林土木構造物標準設計 擁壁I 平成9年3月
自治体基準
  • 東京都、都市計画法・宅地造成等規制法・開発許可関係実務マニュアル 平成22年4月
  • 横浜市、宅地造成の手引き 平成24年4月
  • 名古屋市、宅地造成工事技術指針 平成20年4月
  • 京都市、京都市開発技術基準 平成21年3月
  • 川崎市、宅地造成に関する工事の技術指針 平成22年10月
  • 広島市、広島市開発技術基準 平成21年4月
  • 札幌市、宅地造成の手引き 平成26年2月
  • 神戸市、宅地造成工事許可申請の手引き 技術基準編 平成23年4月
  • 大阪府、擁壁構造設計指針(改訂版)平成26年4月
  • 福岡市、福岡市開発技術マニュアル 平成28年4月
BIM/CIM基準要領
  • 国土交通省 3次元モデル成果物作成要領(案)令和3年3月
  • 国土交通省 CIM導入ガイドライン(案)令和2年3月
  • 国土交通省 3次元モデル表記標準(案)令和2年3月
CAD
  • 国土交通省 CAD製図基準 平成29年3月
  • NEXCO CADによる図面作成要領(案)平成29年9月
  • 土木学会 土木製図基準 平成15年5月

参考文献

  • 林道技術基準の解説・参考(溶込版)令和3年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、落石対策便覧 平成29年12月
  • 公益社団法人 日本道路協会、杭基礎設計便覧 平成27年3月
  • 公益社団法人 土木学会四国支部、大型ブロック積擁壁 設計・施工マニュアル 平成16年6月
  • 公益社団法人 日本河川協会、建設省河川砂防技術基準(案)同解説 設計編[1] 平成9年10月
  • 現代理工学出版、もたれ式・ブロック積擁壁の設計と解説 平成2年3月
  • 理工図書、続・擁壁の設計法と計算例 平成10年10月
  • 公益社団法人 土木学会、[2002年制定]コンクリート標準示方書 構造性能照査編 平成14年3月
  • 理工図書、EPS工法 発泡スチロール(EPS)を用いた超軽量盛土工法 平成10年8月

製品価格

複数製品を導入ご希望でしたら、スイート製品がお得です。

これからまとめて買いたい方は

仮設土工スイート 価格(通常)

持っている製品があるけど、費用を抑えたい方は

仮設土工スイート 価格(単体製品ユーザー)

新規1年目

擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Advanced410,000円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Standard310,000円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Lite218,000円(税別)
擁壁の設計・3D配筋(中国基準)632,000円(税別)

フローティングライセンス価格(新規1年目)

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Advanced164,000円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Standard124,000円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Lite87,200円(税別)
擁壁の設計・3D配筋(中国基準)252,800円(税別)

サブスクリプション価格(2年目以降費用)

擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Advanced初年度無償
2年目以降:164,000円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Standard初年度無償
2年目以降:124,000円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Lite初年度無償
2年目以降:87,200円(税別)
擁壁の設計・3D配筋(中国基準)初年度無償
2年目以降:126,400円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Advanced フローティング初年度無償
2年目以降:229,600円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Standard フローティング初年度無償
2年目以降:173,600円(税別)
擁壁の設計・3D配筋 Ver.25 Lite フローティング初年度無償
2年目以降:122,080円(税別)
擁壁の設計・3D配筋(中国基準)フローティング初年度無償
2年目以降:176,960円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

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