建築杭基礎の設計計算 Ver.11がリリース

FORUM8新製品情報2025年4月(建築プラントスイートに含まれる製品です)

建築基準に準拠した基礎の設計を支援するプログラムです。「支持力に対する検討」「水平力に対する検討」をサポートします。長期・短期の検討に加え、終局状態の検討を一括で行えます。

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Ver.11.0.0 改定内容

  1. 拡大根固め工法に対応。
  2. 鋼管杭の中詰コンクリートに対応。
  3. 薄層支持の先端支持力算定に対応。
  4. 杭の3Dモデル表示に対応。

拡大根固め工法への対応

既成杭(既成コンクリート杭、鋼管杭)について、拡大根固め部の入力に対応します。入力により、離間型、着底型のデータを作成できます。拡大根固め部の入力を行った場合、下記の計算が可能です。

  • 根固め径を用いた先端断面積による支持力算定
  • 根固め径を用いた先端付近平均N値の算定
  • 計算書に拡大根固め部の形状を出力

また、先端付近N値の算定においては、従来、先端部の杭径を用いて算定していましたが、これを、杭径、節部径、根固め径、から選択できるように拡張します。拡大根固め工法においては、杭先端から算定範囲を取るのか、根固め部先端から範囲を取るのかの選択を設けますので、認定工法で定められる多くの方法に柔軟に対応できるようになります。

図1:拡大根固め部

鋼管杭 頭部中詰めコンクリートへの対応

鋼管杭の杭頭部に中詰めコンクリートを考慮できるように拡張します。計算条件にて、建築基礎構造設計指針2019年が選択されている場合は、「基礎部材の強度と変形性能(日本建築学会)」の杭頭部(鋼管内にコンクリートが充填されている領域)の記述に従い、限界値(許容値)を算定します。

建築基礎構造設計指針2001年が選択されている場合は、特に充填部の規定はありませんので、曲げモーメントの照査において、コンクリートを考慮した許容値を適用します。

せん断力照査においては、SC杭および「基礎部材の強度と変形性能」を参考に長期(使用限界状態)、短期(損傷限界状態)では、鋼管のみを考慮します。終局検討時には、鋼管とコンクリートのせん断強度を考慮します。

図2:鋼管杭中詰めコンクリート

薄層支持の先端支持力算定に対応

建築基礎構造設計指針2019年P217に記載される支持層が薄い場合(薄層支持)の先端支持力の算定に対応します。単杭の極限先端支持力度qp(kN / m2)について、支持層から決まるqp1(kN / m2)に加え、下層で決まるqp2(kN / m2)を算定し、いずれか小さい方を採用します。

ここに、
qp1(kN / m2):支持層で決まる先端支持力度
qp2(kN / m2):下層で決まる先端支持力度
θ(°):荷重分散角度tan-10.3を推奨
qc(kN / m2):下層の極限支持力度で6Cuを推奨
Cu(kN / m2):下層の非排水せん断強さ

図3:薄層支持

液状化の判定機能の拡張

液状化の判定機能において、下記の拡張を行います。

1.液状化の判定対象となる層の指定
従来、液状化の判定が不要な層がある場合、層内に含まれる測定点ごとの条件で判定を行わないように調整する必要がありました。本バージョンでは、層ごとに判定を行うか否かの設定を追加します。

2.支持力の検討において、液状化の判定結果の反映
支持力の検討において、周面摩擦力については、層ごとに考慮の有無を選択できますが、液状化判定の結果を反映し、液状化が生じると判定された層については、周面摩擦力を考慮すると設定されていてもその影響を無視できるように拡張します。これにより、液状化の判定結果で摩擦を無視する場合に手動で設定する必要がなくなります。

参考文献

  • 基礎部材の強度と変形性能 日本建築学会 2022年
  • 建築基礎構造設計指針 日本建築学会 2001年、2019年
  • 鉄筋コンクリート基礎構造部材の耐震設計指針(案)・同解説 日本建築学会 2017年
  • 2015年版 建築物の構造関係技術基準解説書 国土交通省 住宅局建築指導課/国土技術製作総合研究所、独立行政法人建築研究所、日本建築行政会議 平成27年6月
  • 2007年版 建築物の構造関係技術基準解説書 国土交通省 住宅局建築指導課/国土技術製作総合研究所、独立行政法人建築研究所、日本建築行政会議 平成19年8月
  • 建築基礎構造設計例集 日本建築学会 2004年
  • 鉄筋コンクリート構造計算基準・同解説 日本建築学会 1999年、2010年
  • 既製コンクリート杭-基礎構造設計マニュアル- 建築編 コンクリートパイル建設技術協会 2005年10月、2009年5月
  • 道路橋示方書 III コンクリート橋編・IV 下部工編 日本道路協会 平成14年3月

製品価格

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建築プラントスイート 価格

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建築杭基礎の設計計算 Ver.11160,000円(税別)

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建築杭基礎の設計計算 Ver.1164,000円(税別)

サブスクリプション価格(2年目以降費用)

建築杭基礎の設計計算 Ver.11初年度無償
2年目以降:64,000円(税別)
建築杭基礎の設計計算 Ver.11 フローティング初年度無償
2年目以降:89,600円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
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  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
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