主な内容
- 解析の流れ
- 非線形座屈解析
- 解析設定のチューニング
フィルムの「しわ」を解析で見える化
フィルムの製造工程で「しわ」が気付かぬうちに生じてしまい、不良や製品ロスにつながる場合があります。Ansysはフィルムのような薄膜の構造物を引っ張ったときにしわが生じる様子をシミュレーションすることができます。
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膜材にしわが生じるメカニズムは、引張載荷方向と垂直な方向にポアソン効果で圧縮力が生じ、面外座屈するというものです。座屈変形時には変位が急激に増加し、不安定な状態となるためです。
計算を収束させるためには次のようなチューニングが必要です。
Ansysにおけるしわ解析は、二段階で計算します。最初に「線形座屈解析」で座屈モード形状を求めます。得られた座屈モード形状に微小なファクターをかけて初期形状不整として後続の大変形解析に与えます。
メッシュ
しわを表現するため十分に細かいメッシュを必要とします。本事例では収束性向上のため三角形メッシュを利用しています(図1)。
線形座屈解析結果
線形座屈解析で得られた座屈モードを示します。赤色部分で面外方向の曲げが生じ、しわのようになっています。(図2)。
線形座屈解析結果
線形座屈解析で得られた座屈モードを初期不整として利用し、非線形座屈解析を行います。非線形座屈解析は特別な計算が行われているわけではなく通常の大変形解析と同じです。ただし、座屈時に不安定な状態となるため、さまざまなチューニングが必要です。
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フィルムの解析事例
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