主な内容
- 伝熱解析でできること、できないこと
- 伝熱解析と熱流体解析の比較
- 熱流体解析実施において考慮すべき内容
伝熱解析と熱流体解析の違い
Ansys Workbenchは、高度で幅広い解析機能はもちろん、CADインターフェイスやメッシュ生成などのプリプロセッサー、最適化やデータ管理をはじめとした作業効率を高めるための支援機能が統一された操作環境です。Ansys Workbenchの伝熱解析では何かでき、そして何かできないのかを解説します。
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Ansys Workbenchにおける伝熱解析は、固体内部の熱流れを見る「熱伝導」が主な機能です。熱伝達と比較して熱伝導による寄与度が十分に大きい場合であれば、伝熱解析で精度よく解くことが可能です。ただし、流体の流れ場を解くことはできません。
固体-流体の境界における熱伝達については、実測などにより求められた既知の熱伝達係数を利用する必要があります。流体挙動による影響が大きい現象において、熱伝達係数が不明な場合には精度よく解析することができません。
周囲の流体温度および熱伝達係数が既知という条件のもと使用することが可能となります。周囲流体の対流を解いているわけではありませんので、基本的には実験式や実測ベースとなります。これらの情報がない場合には、使用することができません。
実測を行った場合でも平均的な熱伝達率や流体温度は分かりますが、局所的な値を予測することは困難であり、精度低下の一因となります。また、実際の流れ場ではある部品から流体の対流を介して別の部品へ熱が伝わることも考えられますが、伝熱解析ではこの状態を解析することはできません。
図1のように平板を下部に配置しただけの小さな変更においても、熱伝達係数や温度が大きく変化します。また、実際の設計形状では図のように単純形状ということはほとんどありません。
これらの理由から熱伝達係数の予測は困難であり、熱流体解析が必要となるケースがあります。
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伝熱解析と熱流体解析の違い
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