Ansys HFSS プリント逆F型アンテナの解析事例

特性がどのように変化するのか、そして改善点が分かる

アンテナを小型化すると、入力インピーダンスが小さくなりアンテナ特性が劣化します。また、アンテナは周囲の構造物の影響により特性が大きく変化します。そのため「アンテナのどのパラメーターを調整すれば特性を合わせることができるのか」を把握しておくことが大変重要です。

Ansys HFSSを使った解析では、アンテナの構造値を変数として定義し、各構造値を変化させたときの特性の変化の具合を明らかにしてくれます。小型化したときに特性がどのように変化するのか、変化した特性を改善するためにはどこを調整すればよいのかが分かり、設計が容易になります。

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解析モデル

a:アンテナの高さを変化

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b:給電点とショートの間隔を変化

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c:アンテナの全長を変化

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解析結果

各構造パラメーターに対する特性の変化

a:アンテナの高さを変化時のスミスチャートの変化

アンテナの高さが低くなると、スミスチャートの円が大きくなり、入力インピーダンスが小さくなっていくことが分かります。

b:給電点とショートの間隔変化時のスミスチャート変化

逆Fのショートの位置を調整することで、スミスチャートの円を小さくし、入力インピーダンスをステップアップさせることができます。

c:アンテナの全長変化時のリターンロス特性変化

アンテナの全長を変化させて、所望の周波数に合わせます。

プリント逆F型アンテナの最終特性

  • a:スミスチャート

  • b:リターンロス特性

  • c:放射特性

電流分布

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小型内蔵アンテナを配置する環境では、周囲に部品が多くアンテナ特性に大きく影響を与えます。構造パラメーターによる特性の変化が把握できていれば、小型化設計を容易にすると共に周囲の影響により劣化した特性をいち早く改善することが可能です。

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