HP JET Fusion 4200を使用した部品造形事例

現場で使える部品をスピーディーに造形

3Dプリンターにより製造された部品の採用が拡大しています。今回はその採用事例として、プリントヘッドを加工する際に使用する「治具」についてご紹介します。

従来はアルミ材の7種類の部品から構成される治具を使用

この治具は加工時に発生するシリコーンのスラッジ(泥)や水を取り除くための部品です。水圧に耐え得る強度を誇る必要があります。そのため、従来はアルミ材を切削加工し7種類の部品を組み付けて生産していました。

3Dプリンターで軽い・使いやすい治具をスピーディーに造形

この部品をHP JET Fusionで一体造形することで、次の五つのメリットを実現しました。

  1. 優れたスピードで造形し、組み立て工程を省略することで3~5日かかっていた生産を1~2日で生産可能に
  2. 部品管理の方法を大幅に見直し、サプライチェーンを簡略化
  3. 材料の樹脂化とトポロジーの最適化設計の採用により、パーツの90%の軽量化と使用材料の削減。95%のコストカットを実現
  4. 従来の工法による制約から解き放たれ、3Dプリンティングならではの設計により機能が向上
  5. 3Dプリンターで生産することにより、従来の13個単位での製造から1個単位で製造を受けられる柔軟な製造体制を構築

プリントヘッド加工治具

工法マシニング3D-MJF
材料アルミ材3D PA12
重量545g45g
コスト450ドル18ドル
部品数131
日数3~5日1~2日

このように3Dプリンティングの特徴を理解することで活用の領域は増えています。HP JET Fusion 4200本体には、既にプラスチックパーツの約50%をJet Fusionにて生産し、最終部品として搭載されています。